★食べ物健康法★

森下敬一著 『食べもの健康法』より引用、その他も

 

 ケイシー流コロナ対策!

テンプルビューティフルの光田菜央子さんのメルマガより引用。

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メルマガで何度もご紹介しているケイシー流コロナ対策。
あまりに何度も書きすぎて、すでに食傷気味だとは思いますが、大事なことなので
今日もお付き合い下さい。

たとえ体にウイルスが入ったとしてもイコール感染、発症ではありませんし、感染して
も重症化する、というのはまた別の話です。ですから過度に恐れることはありません。
ぶっちゃけ、治る体でいればいいわけですから。

ケイシー療法では、アルカリ性の高い食事、重曹クラッカー、アップルブランデー療法
などが基本になります。
この3つををまだ知らない・・・という方は下記のサイトをいま一度、ご確認下さい~。

●「ウイルスはアルカリ性の体液の中では増殖できない」
 https://caycegoods.exblog.jp/31106674/
●ケイシー流のコロナ対策(総合版)
 https://caycegoods.exblog.jp/32295215/


さて今日は、これからしばらくは、ひまし油湿布とオイルマッサージがさらに重要に
なりそうだ、というお話です。

ネットで「化学物質」「蓄積」と検索すると、こんな記事があります。
 *似たような記事は他にもあります。

『化学物質は水によく溶けるものと、油によく溶けるものとに分類できます。たとえば、
ダイオキシン類は水にほとんど溶けず油によく溶けるので、体内に取り込まれると脂肪
にたまります。この性質を「蓄積性」といいます。一般に水に溶けにくく油に溶けやすい
ものは体内の脂肪に蓄積しやすく、逆に水に溶けやすいものは体外へ排出されやすい傾向
がみられます』(出典:PRTRデータを読み解くための市民ガイドブック 環境省)

『化学添加剤を含んだプラスチックを食べた海鳥の脂肪や肝臓に、食べたプラ由来の
化学添加剤が蓄積することを、東京農工大や北海道大などの国際研究チームが実証し、
(2020年)30日付の米専門誌カレントバイオロジーで発表した』
https://www.asahi.com/articles/DA3S14347600.html


もともと日本は農産物の農薬使用量もダントツに多い国。
さらに飛来してくる「PM2.5 」、各地にある原発からの環境汚染物質、シャンプーや
洗剤など、日用品に含まれる化学物質、身の周りに飛び交っている電磁波の影響と、
私たちの体はすでに悲鳴をあげている状態でした。

 こちらもご参照下さい。
 「果物がね~。ベジタリアン受難の国」2013年 08月 12日
  https://caycegoods.exblog.jp/20614561/
 「腐らない、カビない・・・」2011年 11月 12日
  https://caycegoods.exblog.jp/17086877/

そこに追い打ちをかけるように今年、ワクチンの影響も加わっています。
打った方は直接的に、打っていない方も間接的にワクチンの影響を受けています。
(ワクチンを打たれた方の呼気や汗などから出ている物質によって体調を崩している方
がこの夏から増えています)
 
 ワクチンを打たない人のワクチン対策
 https://caycegoods.exblog.jp/32237014/


そこで、冒頭の「化学物質は脂肪や肝臓に蓄積しやすい」に戻ります。
これも体の防衛策。化学物質の影響をすぐに受けないよう、毒物を脂肪や肝臓に蓄積
させることで、他の細胞や内臓を守っているわけです。

とはいえ、体に入っている毒素、化学物質や老廃物は少なければ少ないほどいい。
ワクチンも化学物質。そして化学物質が脂肪に蓄積しやすいのなら、脂肪に溶け込んで
いる化学物質の解毒を促せばいいわけですよね。
 

油性の化粧を落とすとき私たちは油性のクレンジングを使います。
油汚れは油で洗い流します。

ということは・・・。
私たちには「ひまし油湿布」と「オイルマッサージ」があるではありませんか!


ひまし油湿布をすると、体に何が起こるのでしょう?

簡単にいうと
*免疫力が促進される
*ひまし油が触れた組織、細胞から解毒が促され、体内浄化が進む
*解毒の臓器である肝機能を高める

あらまあ、今の時代にこれほどぴったりの自衛策があるでしょうか!
今の状況を見越して、神様はひまし油を私たちに与えたもうたのかと思うほどです。


しばらくひまし油湿布をしていなかった方もこの秋から冬は是非どうぞ。
寒くなると、さらにひまし油湿布が気持ちよく出来ます。

ひまし油湿布についてご存じない方はこちらをご参照下さい。
https://www.caycegoods.com/castoroil


そして、ひまし油湿布まではなかなか出来ない、という方はお風呂上がりにオイル
マッサージを是非。

『マッサージによって、これらの臓器全てが、よりよく働けるようになるわけだ。(中略)
マッサージは、身体のさまざまな部位を通じて血行をよくするため、神経節が神経の力
からインパルスを受け取るのを助けることになる』 2456-4

『筋肉のコンディションをリラックスさせ、強化し、かつ栄養を与えるためであり、組織
から排泄されている毒素の影響をとりのぞき、これらの筋肉によりよい運動機能をもた
らすためである』 5421-6


私はこの2週間、毎日ヨガ三昧の生活で、毎日新しい(やったことがない)動きとポーズ
に悪戦苦闘していましたが、歩くのが困難になるほどの筋肉痛はなし! 

この2週間、睡眠時間をあまり取れませんでしたが、お風呂上がりのオイルマッサージ
が疲労回復のサポートになったと思っていますー。

それに、ケイシー流のマッサージオイルは、オリーブオイルとピーナツオイル。
オリーブオイルは筋肉や粘膜にピーナツオイルは骨や関節に働きます。
スポーツ後の体には特にお勧めなのです。


オイルマッサージについてはこちら
https://www.caycegoods.com/massageoil


この秋からのひまし油湿布とオイルマッサージ習慣は、3年後、5年後の自分や家族の
健康に反映してきます。
ぜひ、スタートさせて下さい。

*なかなかお腹の脂肪が取れないという方は、もしかしたら、食品に含まれる添加物
や日用品に含まれている化学物質の影響もあるかもしれません。

 肥満のもとは化学物質だった
 https://forbesjapan.com/articles/detail/37013/1/1/1

思い当たる方は、日頃食べているもの、使っているものを総点検して下さいー。


《ひまし油湿布》
すぐに始められるよう、必要なものがそろっているセットです。
Aセット、Bセットは、使用するヒーターの種類が違います。
湿布セットA 16,425円 
  (お腹を温める機能だけのシンプルなヒーター)
https://www.caycegoods.com/id.121021.html

湿布セットB 45,685円 
   (タイマーや遠赤外線機能などのついたベルトと一体型ヒーター)
https://www.caycegoods.com/id.121020.html


《マッサージオイル》
大地と光のマッサージオイル(無香料)2,750円
 https://www.caycegoods.com/id.ECMO034.html
 *ラベンダーとベルガモットグレープフルーツの香りもあります。
 全種1本ずつのセット割や、同じ香りでおまとめ割のご用意もあります。 
 https://www.caycegoods.com/item?pIKey=&pCKey=ComOil&pGKey=&pMKey=&pPCKey=Moil

《ゼオライト》
ゼオライトは重金属を磁石のように吸着するので重金属の排出に使われています。
 参照: https://forbesjapan.com/articles/detail/37013/3/1/1
 ゼトックス 3,909円
 https://www.caycegoods.com/id.ZKDT001.html

《タンポポコーヒー》
コーヒーのように香ばしい美味しいコーヒーです。便秘や毒素排泄にも。
 50g 864円
 https://www.caycegoods.com/id.FDCT003.html 

 

 

★※出典 「この地球が愛でみたされますように」

 少し強引な文筆の印象ですが、若杉さんの現場の言葉には迫力があります。

 気になる方は是非一読ください。(^^)

 

【 子宮を救えるのは自分しかいないのよ。】

 

「命のない死んだ食べ物ばかり食べて、子宮という生命の土台が冷えて緩みきってる。」 

 

「とらわれなくていい。信仰したり、こだわらなくても。こう生きねばとか、こうあらねばならぬとか、そんなものはない。自分が歩きたい創造の世界を歩いてゆけばよいだけのこと。私が孫たちに手渡したいのはその切符なの。」 

 

・ 若杉さんから見て、今の日本の女性はどう見えますか?  

 

若杉:子宮がもうガタガタよ。命のない死んだ食べ物ばかり食べて、子宮という生命の土台が冷えて緩みきってる。

それで結婚だ出産だ子育てだって、何やったってうまく行くはずがないの。

 

不感症になっているから、結婚生活も味気ないものになってすぐ別れる。

セックスイコール結婚生活、それに悦びがあれば夫婦は仲良くなるものなの。

夜の生活が穏やかに幸福で満たされていれば、別れる道理がない。

 

昔の女はね、オーガスムといって最高潮が2度も3度もあったのよ。今の人たちないでしょう。

お産だって注射で促進したり、切開しないと出せないほど弾力をなくしてる。

 

本来は子宮というのは、もっと満ちたもので、ぐっと上がってるものなの。

昔の女はパンツはかず腰巻きだけで、おりものなんて、そんなにおりるものじゃなかった。あれは毒素がおりてきてるんだから。

 

食べものとおりものの関係を、何人もの例でずっと調べたことがあってね。やっぱり肉や卵を食べるとドロッとなる。

日本はかつて、動物を食べることを禁じていた時代が千年も続いたのよ。

特に女性は四つ足のものを食べると血が汚れるからと、決して食べることはなかった。

 

子宮は神のお宮なのよ。だから参道(産道)があるでしょう。生理は月に一度、そのお宮を浄めるためにあるの。

子を宿す神の宮を、きれいにしておくために、経血が毒素を出してくれる。

 

お産は、排便と変わらぬ自然の生理。なのに病氣とばかりに騒ぎ、不妊だといって医者に大金を払い、いいカモやわ。

 

子宮に病名をつけて、やたら難しくして、それってばかにされてるようなものでしょう。

それより食べ物や生活をくい改めなさい。子宮を救えるのは自分しかいないのよ。 

 

昔よく「貧乏人の子沢山」といったけど、どうしてか分かる? 

 

忙しいから、おかず作るヒマもなく、みそ汁に漬け物、それで子どもがぽこぽこできた。

働きながら田んぼで産んだり。その子ども達が皆いい子で、乳もどんどん出て。

 

低蛋白、低栄養が一番っていうこと。質素な暮らしが一番なのよ。

 

私には3人孫がいるけど、娘のお産は本当に軽かったよ。

野草を食べていたので、2人目のときは10回位イキんだだけで生まれちゃった。

3人目なんか3回イキんだ位。野草の生命力はすごいよ。

 

・命のない食べものが、私たちの命を狂わせてしまうんですね。 

 

若杉:無月経や無排卵が増えてるけど、これは大変なことよ。命を宿せないということ。

 

例えば無精卵を食べ続けていたら、人間だってそうなる。鶏だって無精卵は抱かないのよ。有精卵なら本能で自然に抱くけど。

有精卵なら丸飲みにする蛇だって、無精卵には見向きもしない。「F1」の種だってそう。

 

一年中四季に関係なく育って便利だけど、次世代に続く種を決してつけない死の種。

これは科学者達が経済のため研究して創り出したもの。

 

肥料漬けで育つ野菜。有機肥料といったって、鶏糞なんて化学物質づけ。

病氣にならないよう抗生物質をどんどん入れて、その糞が土を汚染してる。

 

今の家畜は、ほとんど内臓が癌に冒されてるのよ。アメリカではレバーなどの内臓を食べるのは、毒の塊だから禁止になった。

 

癌の牛を食べれば癌になるし、合成飼料や肉骨粉で共食いさせてるものを、まだ平氣で食べている日本人がいる。

 

牛も豚も人間の力で種付けさせられて、自分の力でセックスして増殖してるわけじゃないでしょ。

だから人間も人工飼育になるし、子どもが荒れてゆく。

 

自分のお乳で育てたいという本能もなくなってる女は、家庭より仕事、子どもは保育所。

誕生のスタートに母乳をもらえず、代用品のミルクで育った子は、母性愛ももらえず、キレたり問題を起こすようになる。

 

母乳育児が、どれだけ偉大なことか、そのことに目覚めなかったら社会も救われない。 

 

牛乳を飲むのは自然だと思う? 

なんで大人が乳を飲む必要あるの?

 

歯の生えた動物が乳なんか飲んでないでしょ。

どうしても飲みたいなら、冷蔵庫から牛乳とるかわりに、牛舎へいって直接牛からおっぱいもらってちゅうちゅう飲みいな。

あんた飲めるか。乳は空氣に触れたらだめで、直接、乳首から飲むものなのよ。 

 

スーパーとかデパ地下のあれだけの食品の中に、本物の旬のものがある? 

ほんのひとにぎりもない。人為的に加工された食品や野菜ばかり。これでは人間がおかしくなってあたりまえや。

 

「不正」と書いて「歪み」。不正なものを食べてれば、体は歪みを起こすし、体が歪めば精神も歪む。

 

世の中を見て、これだけの狂った犯罪や病氣も、食べ物のあらわれとして見る視点が必要。

 

「口で極楽、腹地獄」といって、口では、うまいウマイと食べているものも、いったん体に入ってどんなふうになるか、感じとる繊細さと慎重さを持ち合わせていなかったら、大変なことになるよ。

 

町へでても、私は、まず外食することがない。

米ひとつとっても「F1」という死の洗礼をうけた米を使っていると思うと食べられない。

だから出かけるときもおにぎり握っていったり、水はポットに入れていったら金も使わんでいいしね。 

 

「天地のチカラをどう受けとる」 

 

部分だけをとらえてたらダメ。「いただきます」といって心臓のところで手を合わせる、その時に体の中で酵素がうごくのよ。

食べものはただの食べものにあらずで、大地や水や火の力、そういう天地の力を凝縮してもった、その力を頂いているの。

 

渾然一帯とした、大宇宙と小宇宙としての人間のなかで、もっと大きな力が働いているの。

サプリメントに大根十本ぶんの栄養と書いてある。

 

大根十本食べられる? 

食べられないものを、どうして飲むの? 

 

宣伝に金をつぎ込んで、化粧された包装や能書きなんかの見かけに、いつまで踊らされてるの。

 

食べるのは天然自然のもの、いのちを頂く、それだけなの。

米や野菜は必ず在来の種で育ったものを。とりあえず健康になりたかったら野草を食べなさい。それが早道だから。

 

そこらの草は、水一滴やらなくたって天の恵みで生えてるでしょ。

天界からまっすぐきたものが、ほんものの体をつくってくれるのよ。

そこから本当のものが見えてくるし、世の中のことも見えてくる。除草剤ぶっかけようという感覚もなくなる。

 

野草は人間が育てた野菜と違って、そこら 辺に地這いでいっぱいある。

 

精が強いから、あまりがばがば食べちゃいけないの。

あくぬきをしてきちんとした食べ方で、毎日ほんのひと箸でそれが薬になる。

 

「加薬」というのも、食べるものに添えるだけで薬ダヨってこと。

魚食べるときは大根おろしや柑橘類が毒消し、分解消化をちゃんとやってくれる。

私もここの暮らしで野草食べてたら毎年春と秋に必ず排毒があるようになった。

 

いい水と空気のお陰もあって、いくらいいもの食べてても、毒素を出せないような体はだめよ。

 

おしっこやうんちが毎日でるように、年に何回か排毒はあってしかるべきものなのよ。

 

今、地球も排毒してるわね。

 

出典「この地球が愛でみたされますように」

 

 

 

★どくだみ

どくだみというと、生葉を外用することはよく知られて
いるけれど、食べれば、体質改善に大いに役立つことは
あまり知られていない。
 
どくだみという名前は、毒を溜める働きがある所から付
けられたという説もあるとおり、めざましい解毒作用を
持っている。
胎毒下しの妙薬として、昔から珍重されているのもその
為だ。ちなみに胎毒とは子どもが母体内で受けた毒素の
意味で、乳幼児がアレルギー体質で、湿疹ができやすい
場合を指す。
多方面にわたるどくだみの薬効は、いずれも解毒作用が
土台になっていると考えてもよいものである。
 
どくだみは特異臭を持っているけれど、高温加熱すると
消えてしまう。
天ぷらにするのが一番いいようだ。
独特の軟らかい口当たりがあっておいしい。
また、乾燥した葉茎を煎じてお茶代わりに飲むことによ
っても、同様の効用が得られる。このどくだみ茶も中々
味の良いものだ。
 
どくだみは、まず第一に、動脈の老化を防止する。
どくだみにはルチン用の物質が含まれて入れ、毛細血管
を丈夫にする作用があるからだ。
どくだみを常用していると、動脈硬化や高血圧の予防に
役立つ。
 
どくだみにはすぐれたり尿作用もある。
そのため、むくみ、膀胱炎、冷え性に有効だ。
濃く煎じたものを、毎日お茶代わりにどんどん飲んで、
淋病や梅毒を治した人もいる。この効用についてはクレ
ームをつける専門家もいるけれど、原理的に考えれば、
奏功するというほうに軍配は上がる。
性病になるのも、もとをただせば体質が悪いからで、
浄血を行えば快方に向かうはず。
その意味で解毒・浄血の著しいどくだみは、試して見る
価値を持っている。
 
同じく、緩下作用もめざましい。
便秘は血液を汚す最大の原因で、すべての慢性病のモト
だから早く治してしまわなければならない。
 
どくだみがニキビに卓効をあらわすのは、いわば胎毒下
ろしの思春期版といったところ。
“青春のシンボル”などというと、あたかも肉体的若さ
を象徴するもののように思われがちだが、それは完全な
錯覚。ホルモン分泌のアンバランスに加えて、血液の汚
れがあるのが原因だ。
甘い物、肉食を極力控え、どくだみを活用すれば、必ず
きれいな肌によみがえる。
どくだみはメラニン色素の代謝も促すので、色黒の悩み
も同時に解消されよう。
 
さて、最も伝統的療法である、生葉の汁を塗ることが、
なぜ威力をあらわすかというと、あの特異臭の成分中に
糸状菌や、ブドウ球菌などの病的細菌の働きを阻止する
因子が含まれているからだ。そのため、カミソリ負け、
絆創膏かぶれ、クツずれ、湿疹、あせもなどに有効だ。

また、蓄膿症には、どくだみ茶を飲む一方、生葉を塩で
もんでクルクル巻いたものを片方ずつ鼻孔にさし入れる。
これを1日3回ぐらいずつやっていると、膿状の鼻汁が
早く出て、卓効が得られる。

■どくだみの天ぷら

形がよく大型の葉を選んで、洗って水気をふきとります。
両面に衣をつけ、やや高めの温度で揚げます。
葉が膨らんでくるようでしたら、竹串でちょとつついて
ください。

両面に衣をつけるのは高熱によって葉の緑色が変色する
からです。臭激成分デカノイド・アセト・アルデヒドは、
熱に合うと分解されます。
したがって、200度近くの高温で処理する天ぷら料理
がいちばんです。
 

■どくだみのみそ和え

なるべく若い葉をとり、自然塩ひとつまみを入れた熱湯
でよくゆでます。水をとりかえながら、数時間さらし、
水気をしぼって適当な大きさに切り、みそ和えにします。
みそはだし汁とみりんでときます。

    (了)

 

 

 

 

★ くず粉


われわれの先輩たちが、正月七日に無病息災をコメを中心とする穀物が日本人の
主食となるまで、その役割を果たしてきたのは、野性味が強くわれわれのバイタ
リティを強める効果をもっている古代の澱粉質食品であった。
 
ただ、それら古代の澱粉質食品には、人体では利用できない繊維や有毒成分が含
まれている。それらを除去するための手間ヒマがかかることも、主食の座をコメ
に明け渡した理由の一つなのであろう。
 
その中でも今日まで変わらず利用されているのは、くずである。
それは、くずが日本の山野にたくさん自生していること、味にクセがないことに
加えて、滋養・薬用効果が著しいために違いない。
 
クズ澱粉すなわち本くず粉の、最も手軽で代表的な活用法は、くず湯として用い
ることだ。くず湯は、カゼの妙薬である。特にカゼのひきはじめに、葛湯を飲ん
で暖かくして眠れば、ウソのように治ってしまう。
くず湯の作り方は、200ccの水に本くず粉大さじ1杯ぐらいをといて火にかけ、
透明状態になったら火をとめ、しょうがのおろし汁、はちみつで味を調える。
これは、カゼ薬として有名な漢方薬・葛根湯に、優るとも劣らない効きめがある。
 
くず湯がカゼに卓効をあらわすのは、主に薬効成分であるダイゼンという配糖体
によるもの。すなわち、体を温め、血液循環を促進して、発汗を促すとともに、
気分を落ち着かせて熟睡をさそい、疲労回復を早めるのだ。
 
なるべくなら、丸一日絶食して、くず湯を飲めば、さらに効果的だ。
一般には、ビールスが体外から入ってくるために風邪を引く、といわれているけ
れど、それはウソ。
病的なビールスは腸の中で自家生産され、それが血液中に吸収される。
それで体の抵抗力の弱ったときに鼻やのどの粘膜に漂着して、炎症を起こすので
ある。その証拠に過食や肉食をやめて腸内の異常発酵をおこさないようにすれば、
けっして風などはひかなくなる。
 
くずは二日酔いに効くほか冷え性、肩こり、低血圧、神経痛、リュウマチの防止
にも有効だから、いろいろ工夫して常食するとよい。
たとえばごま豆腐やくずモチをつくるのもよく、本くず粉でつくったくず切りを
汁の実や酢の物に利用するのもよい。

■くず桜

材料(12個分)
・くず粉・・・50g  ・ミネラル水・・・2カップ  ・桜の葉・・・12枚
・黒砂糖、塩少々で味付けした小豆餡・・・12個分

<作り方>
鍋に、くず粉と水を漬けておき、溶けてきたらよく混ぜて火にかけます。
中火で煮つめ、焦げつかないように、きべらでよく練ります。
鍋底から固まりはじめましたら、手早く混ぜ、全体が半透明になったら火からおろします。
餡は12個に丸めておき、?の熱いうちに、水でぬらした手に取り、餡を包みます。
蒸気の立った蒸し器に、ぬれぶきんを敷き、5~6分蒸します。
透明になったら出来上がりです。
さましてから桜の葉に包み、冷やします。


※くずは、練ってから、冷め過ぎますと固まって、丸めにくいですから、
鍋の下に熱湯を置き、湯せんしながら手早く丸めてください。

     (了)

 

 

 はちみつ

 
はちみつは、聖書や仏典にも登場していて、人間とはちみつのつき合いは、
紀元前の昔からだったことがわかる。
それにはちみつの保健効果についても、早くから知られていたようだ。
 
いま、安心して利用できる甘味食品は、はちみつと黒砂糖の2つだけである。
後はすべて失格。
特に白砂糖はいけない。
腸の機能を失墜させて、血液をうんと汚すからだ。
 
チクロショック以来、商品に「全糖」と表示することが流行になった。
たしかにチクロは発がん性が認められたが実質的には白砂糖も五十歩百歩だ。
白砂糖を多食している人は、例外なく体が弱いし、発ガンしやすい。
 
また、いわゆるダイエット甘味料は、ほとんど化学物質というべきシロモノ
だから、論外である。
 
ただし、はちみつも本物でなければ、あまり薬効は期待できない。
すなわち、水あめとか、ハチに砂糖水を吸わせて作ったいんちき蜂蜜とかの
混ぜ物が、一切加えられていないものだ。
本物のはちみつは、独特のクセのあるにおいをもっている。
 
はちみつの主体は、花の蜜がハチの唾液で分解された果糖とブドウ糖。
これが75%を占めているから、蜂蜜の甘味はさわやかで、風味もよい。
 
それに水に溶けやすくて、消化吸収が早いから、疲労回復に即効性を表す。
吸収が早くても、血糖値を急上昇させるという白砂糖のような害作用がない
のは、はちみつにはミネラルやビタミンなどの各種の有効成分が共存してい
るためだ。特に、安定した活性度の高いビタミンCが含まれるため、あらゆ
る糖分のうちで腎臓が最も楽に処理できる糖になっている。
 
はちみつは糖分のほかに、粗蛋白、各種酵素も含まれ、ビタミン類は微量な
がらもすべてがそろっている。
中でも老化防止に役立つパントテン酸、フケ・ニキビを治すB6、脂肪肝を防
ぐコリンが多いのが特徴。
 
ミネラルも豊富で、鉄、銅、マンガン、珪酸、カルシウム、マグネシウムな
どがある。このためヘモグロビンの生成や、増血を促すから貧血やそれに伴
うめまい、息切れを防止する。
 
整腸作用もあり、便を和らげて便通をよくする。
子供に与えても白砂糖のように歯や骨を弱くする心配はなく、寝る前に茶さ
じ1~2杯与えると、寝小便が防げる。同じ方法で、老人の不眠や頭痛も治る。
 
はちみつには、有機酸も含まれるから酸性反応も示すけれど体内で代謝され
るとアルカリ性になる。
加えて性ホルモン的効果もあり、肌をなめらかにする。
ただ、なるべく控えめに摂ることが重要。
いかに自然のものでも、甘味成分は組織をゆるめ機能を緩慢にする性質をも
っている
からだ。
 
 
■ はちみつ入り玄米クリーム
材料(7人分)
・玄米ご飯・・・150g 
・ミネラル水・・・4カップ 
・はちみつ・・・大さじ3
・レモンのしぼり汁・・・少々
・自然塩・・・1つまみ

作り方
?玄米ご飯とミネラル水を、ミキサーにかけ、とろりとするまでかき混ぜます。
?鍋に?を移し、中火で煮込み、火を止めてから、はちみつ、レモン汁、塩を
加えて混ぜます。暑い季節には、冷たくして召し上がってください。
 
 
■ はちみつようかん
材料(8人分)
・寒天・・・1本 
ミネラル水・・・1と1/4カップ
・はちみつ・・・大さじ3
・梅酢・・・大さじ 1
・梅干・・・少々

作り方
①:寒天を水洗いし、小さく千切って分量の水に30分つけておきます。
②:①を弱火にかけ、ゆっくり煮溶かし、火を止めてからはちみつ、梅酢を加えて混ぜ、
ぬらした流し箱に、裏ごしして注ぎ込みます。
③固まりかけに梅干しを小さくちぎって乗せて冷やして固めます。

     (了)

 

 

 ★ ひじき

 
いまや、ひじきの煮つけは?おふくろの味として大好評である。
大いに結構なこと。
だが、料理店のメニューとして人気があるというのは、ちょっと引っかかる。
 
ひじき料理は家庭で作って、みんなで食べたいものだからだ。
こんなに安いスタミナ・健脳・美容食品はちょっと類がない。
もどしたり、ゴミを取り除いたり、という作業も必要だが、やりつければ特別にめんどうなものではない。
 
カルシウムをはじめとして、ヨード、リンなどのミネラルが豊富なため、生理機能全体を正常化させる効果が著しい。
 
日本は火山列島。そのため土壌中にはカルシウムが少ない。
しかも、モンスーン地帯で雨量が多く、土壌中のミネラルはどんどん洗い流されてしまう。
日本人がミネラル不足におちいりやすいのも、このため。
 
だが幸い、海に流れこんだミネラルを海藻が受け止めている。
海藻を十分に取れば、ミネラル不足は防止できる。
実際、日本の長寿村・短命村を調査してみると、海藻を常食する習慣のある地域は例外なく長寿村になっている。
 
海藻のなかでも、ひじきはとくにカルシウム分が多いから、それだけ利用価値は大きい。
カルシウムの補給というと、牛乳で間に合っていると思う人もいるかもしれない。
だが、牛乳中のカルシウムは、人体が必要としているカルシウムとは異質のもの。
従って牛乳を多くとっていると、かえって生理的なカルシウム代謝は混乱してしまう。
 
カルシウム代謝が乱されると病気に対する抵抗力は弱まり、カゼを引きやすくなる。また、自律神経も失調し易く、
イライラしたり、おこりっぽくなる。
 
ひじきが、スタミナ・健脳・美容に偉力を発揮するのは、ミネラル補給に加えて便秘解消作用が著しいためである。
ひじきは腸の働きを活発にして、腸内の老廃物をすみやかに排泄する。
腸内がきれいになると、腸内細菌の性状がよくなって、腸壁の働きも活発化する。
きれいな血液がつくられるようになるわけだ。
 
体の細胞は、心臓も肝臓も皮膚も、そして脳も、すべて血液によって養われている。
血液がきれいになれば、すべての臓器の機能は健全化する。
全身の組織が若返る証拠としてひじきは頭髪のツヤをよくし白髪を防止する。
 
便秘を招く最大の原因は、白砂糖および肉、卵だ。
白砂糖は腸壁をたるませ、肉、卵には繊維がないからだ。
だから、これらの食品はできるだけ避けなければいけない。
それと同時に便通効果が著しく、浄血作用の強力なひじきを積極的に食べたいものだ。
 
 
■ひじきれんこん
材料(4人分)
・ひじき(もどした物)……100g
・れんこん……50g
・にんじん……20g
・ごま油……大さじ2
・しょう油……大さじ3
・だし汁……大さじ5

<作り方>
人参は細切り、れんこんは半月切りまたはいちょう切りにします。
鍋にごま油を熱し、れんこん、にんじんを炒め、ひじきを炒めてだし汁を加えてフタをします。
火が通ったらしょう油で味つけし、汁がなくなるまで煮詰めめます。
 
■ひじきの精進揚げ
材料
・ひじき
・にんじん
・地粉
・ごま油
・しょう油
・自然塩
・揚げ油
・にんにく

<作り方>
にんじんは、ひたひた程度の水に塩を入れてさっと茹でておきます。
ひじきは、油でにんにくと炒め、水を入れてもどし煮てからしょう油で下味をつけます。
地粉を水で溶き、2を加え(汁気がある場合は布巾でとる)かき揚げにします。

     (了)

 

 

 

 

★わかめ
 
朝のみそ汁の「具」には、わかめ、ねぎ、豆腐、油揚げ、大根の5つの食品がくりかえし用いられているという。
ある家庭雑誌の調査である。なかでも一番頻繁に用いられているのは、わかめ。
 
日本人の食生活は、今大変に乱れている。
そのために体質も悪化しているのだけれど、海藻食が健在なかぎり、改善の余地は大いにある、と考えてよい。
 
海藻は、われわれ日本人の健康にとって、それほど重要な食品なのだ。
 
「海草」などと書かれることが多いから、単に、海にはえる草ぐらいにしか考えられていない。
だが陸上の植物、すなわち普通の野菜とは、根本的に異なっている。
 
例えば、わかめでは、茎はあるけれど、葉体を支える役目をしているだけで養分の通路にはなっていない。
根は岩に取りつく吸盤の役割をはたすだけで、養分を吸うためにあるのではない。
つまりわかめは、海水中に溶けこんでいる養分を葉体そのものから吸収するのである。
 
このような特殊な存在であるために、わかめは全体が均質にできている。
昆布やひじき、その他の海藻類についても同様だ。
 
均質であるから、わかめはどの部分をちぎって食べようと、完全なバランス食なのである。
一般の野菜では部位によって栄養成分が異なっているから、根と葉をバランスよく食べる工夫をしなければならない。
完全なバランス食であるわかめは、血液性状のかたよりをなおす効果が大きい。
しかも、汚れて酸毒化した血液を、正常な弱アルカリ性にする作用を持っている。わかめはすぐれた浄血食品なのだ。
 
ガンをはじめ、高血圧、慢性胃炎などの慢性病について色々と論議されているけれど要するに、いずれも血液の汚れが
原因になっている。血液が汚れるから、体細胞の働きが狂うのである。
 
浄血食品であるわかめが、慢性病の防止に有効なのは当然の話であろう。
 
わかめに大量に含まれているヨードは内分泌機能を正常化し、性ホルモンの分泌を促進する。
このため、皮脂の代謝を正常にして、ハリのある肌をつくるとともに、卵巣や子宮の機能を健全化する。
 
江戸時代の初めのころから、西日本では、妊娠ときまると、古いわかめを方々から買い集める習慣があった。
産後の古血を清めるために、出産後、火に1~2度、57日間は欠かさず食べたという。すばらしい生活の知恵だ。
もちろん、出産とは無関係なときも、大いに食べるべきものである。
 
たばこのみには、わかめのみそ汁がよい。

とは昔からいわれている。
みその有害物質吸着作用が、わかめの浄血効果を大いに助けるものと考えられる。
 
 
■わかめの菜飯
材料(6人分)
・玄米・・・3カップ
・ミネラル水・・・4カップ
・自然塩・・・少々
・大根葉・・・適量
・ごま油・・・大さじ1
・しょう油・・・大さじ1
・干しわかめ・・・10g

<作り方>
玄米は圧力釜で炊き上げます。
大根の葉は細かくきざみ、大さじ1杯弱のごま油を熱して炒め、
 しょう油大さじ1杯で味をつけます。
干しわかめはパリッと焼いて細かくもみます。
炊き上がった玄米飯に?を混ぜ、器に盛った上に、もみわかめを
 散らします。
 
■わかめの酢の物
材料(10人分)
・生わかめ・・・140g
・小松菜・・・200g
・合わせ酢
(米酢大さじ3、みりん大さじ2、自然塩小さじ1、しょう油小さじ1)

<作り方>
①わかめは湯と水で洗い水気を切って細かく切ります。
②小松菜はさっと塩ゆでして3cmぐらいに切ります。
合わせ酢をつくり、①②を和えます。

     (了)

 

●こんぶ

日本列島周辺の海は、世界一の海藻の宝庫である。
この海藻を、日本民族は神代の時代から飽きることなく
利用し続けて、今日に至っている。
 
海藻で特に注目すべき有効成分は、ヨードである。
ヨードは、われわれの体内では甲状腺から分泌されるホル
モンの構成成分となっている。
甲状腺ホルモンは、物質代謝を正常にする作用をしている。
海藻食は甲状腺の働きを健全化する事によって色々な薬効
をあらわす。とくにめざましいのは肥満解消効果。
日本人に肥満が少ないのは海藻のせいではないか、と欧米
諸国はがぜん注目しはじめている。
 
海藻のなかでも昆布は、ヨード含有量が多い。
それにビタミンA、D、カルシウムの有効成分が加わる。
こんぶの薬効成分として第一にあげられるのは高血圧症に
対する効果だ。高血圧症は血液中に老廃物が増えて、血液
の粘稠性が異常に高まったり動脈硬化が起こって細い血管
を血液が流れにくくなっておこる。
 
こんぶは、血液を健康な弱アルカリ性にし、肝臓・腎臓・
排泄機能を強化して、血液中の老廃物をどんどん除去して
いく。そうなると、血液はサラサラと流れるようになる。
また、血管壁細胞の変性を解消し、血管壁に沈着したコレ
ステロールを流しさるから、血管の弾力性も回復する。
こうして、こんぶは高血圧症を根本から治すのである。
 
血液が浄化され新陳代謝が盛んになるから、神経痛、リュ
ウマチ、ぜんそくなどにも卓効をあらわす。
 
ところで、人は血管ともに年をとるといわれているくらい、
動脈硬化が起こると組織臓器の新陳代謝は大いに障害され、
年よりも早く老けこんでしまう。それどころか、動脈硬化
は脳・心臓・腎臓といったデリケートな器官におこりやす
いから、寿命を縮めることになる。昆布を常食していれば、
このように怖い動脈硬化とも無縁となる。
 
血液の粘稠性が異常に高まるのは、特に、動物蛋白食品の
過食が原因。肉、卵、牛乳は穀菜魚食民族である日本人の
消化管ではうまく処理しきれない。そのため中間代謝産物
が老廃物として血液中に増えてしまう。
 
一方、動脈硬化をおこす最大の原因は白米、白砂糖などの
精白食品。精白食品は血糖値を急上昇させる。血管壁には、
弾力性を保つためにインシュリンというホルモンが含まれ
ているが、このインシュリンが血糖を処理するために使わ
れてしまうのである。昆布を積極的にとる一方、動物蛋白
食品や精白食品の摂取を極力控えれば、こんぶの薬効は、
いっそう大きくなる。
 
 
■磯味モチ

材料(14個分)
・こんぶ粉末・・・1/4カップ
・小麦胚芽粉・・・1カップ
・黒砂糖・・・大さじ3
・玄餅粉(玄米のモチ米)・・・2カップ
・ミネラル水・・・1と1/4カップ
・しんびき粉
 (モチ米を蒸して乾燥し粗びきしたもの)・・・適量
・自然塩・・・小さじ2/3
・ごま油

<作り方>
こんぶ粉、小麦胚芽、玄餅粉、黒砂糖、水、塩をよく
 混ぜて練り、強火の蒸し器で20分蒸します。

それをすり鉢で突き、15個分に分けて形を整え、
  しんびき粉をまぶしてごま油で上げます。
 
■こんぶめし

材料(6人分)
・玄米・・・3カップ
・だし汁・・・4カップ弱
・こんぶ・・・20cm角1枚
・自然酒・・・大さじ3
・しょう油・・・大さじ3
・自然塩・・・少々

<作り方>
水洗いした玄米、細く切った昆布と分量の水に調味料を
 圧力釜に仕込み、強火にかけます。

沸騰して弱火に落としたら25分炊き、火を止めて5分し
 たら蒸気を抜きます。

重りを戻して10分蒸らします。

     (了)

 

 


●春菊

冬の青菜といえば、文句なしに春菊をあげたい。
よもぎに似たちょっとクセのある香気は、春菊らしさを
主張していて、美味しさを倍増する。
 
春菊が鍋物に欠かせない料理の一つになっているのも、
実に合理的な意味合いがある。動物性食品の多食による
弊害を解消する作用を持っているのだ。
冬場は、寒さに対抗して体を温めるために、どうしても
動物性食品を多くとりがち。
それが例え人間の食性の範囲内である魚介類であっても、
多色傾向になるとやはり血液酸毒化の心配がでる。
だから冬季には、体を冷やしすぎないで大いに浄血効果
をあらわす海藻、大根おろし、本物のみそ、漬物などを
積極的にとる必要がある。
 
春菊も、それらと同様の効果を持っている。
その最大の理由は、葉緑素を豊富に含んでいることだ。
葉緑素は腸機能を盛んにして老廃物の排泄を促すと共に、
血液中の酸毒成分と直接結びついてそれの解毒をはかる。
また春菊はアルカリ性食品であることも、血液の酸毒化
防止に役立つ要素である。
 
最近の若い主婦は、何度洗っても朽ち葉や砂を落とした
りするのは面倒でゴミが出るのもいや・・・と言うので、
もっぱら清浄栽培のレタス、セロリ、クレソン、サラダ
などを愛用している人が多い。
だが、こういう軟弱野菜ばかりをいくら食べても血液浄
化効果はそれほど期待できない。
 
さて、春菊には、そのほかにもいろいろな効用がある。
まずビタミンKが豊富で、病気に対する抵抗力を強める。
ビタミンKは、カルシウムを体内で有効に作用する活性
カルシウム・イオンに変える働きを持っている。
こうして生まれたカルシウム・イオンは血液中の酸毒成
分を除去して、血液をリフレッシュし、病気にかかりに
くい体をつくる。
 
春菊の繊維は腸の蠕動を活発にして、便通をよくする。
便秘は胃腸の異常発酵をおこし毒素を大量発生して血液
をひどく汚すから、便秘症を放置しておくのは危険だ。
下痢に対しても、春菊は有効である。
葉緑素、ビタミンAなどが腸粘膜の炎症を治すのだ。
この場合は、葉だけを軟らかくゆでてすり鉢でよくすり
つぶし、ポタージュを作って、1日1~2回飲むことを
しばらく続けるとよい。
貧血防止効果もすばらしい。
腸機能が整うと、造血機能も正常化して、質のしっかり
した血液がどんどんつくられる。
ビタミンA、Cも豊富で皮膚や粘膜の生理を健全にして、
肌や目をイキイキと魅力的にする。
カゼにも有効で、春菊、ねぎ、豆腐を実にした味噌汁を
熱いうちに飲む。そして温かくして眠るとよい。


■春菊とパセリのサラダ

 

材料(4人分)
・春菊・・・80g
・にんじん・・・50g
・玉ねぎ・・・50g
・玄麦スパゲティ???100g
・紅花油・・・大さじ2
・米酢・・・小さじ4
・みそ・・・大さじ2
・白ごま・・・大さじ1
・自然塩・・・少々

<作り方>
 春菊は塩湯でして水に取り、しぼって2cmのぶつ切り、
 にんじんも千切りして塩ゆでしておきます。

・スパゲティはほどよくゆでてざるに上げ、玉ねぎの
 みじん切りをまぶしておく。

・白ごまを香ばしく炒り、すりばちでよくすった中に
 みそを加えてさらにすります。

・米酢、紅花油、塩も加えてよく混ぜてみそのドレッ
 シングをつくります。

・材料をボールにまとめ?で和えます。


■春菊の卯の花和え

 

材料(8人分)
・春菊のゆでたもの・・・1把分
・おから・・・1カップ
・しょう油・・・大さじ2
・ごま油・・・大さじ1
・自然塩・・・小さじ1/2

<作り方>
油で卯の花をいためて調味して、春菊を2~3cmに切ったものと和えます。

     (了)

 

 


●梅干し  
 
梅干しはわが日本国の特産食品と考えてもよさそうだ。
梅も梅干しも、本当は中国が本家らしいが、梅干しは中国では姿を消してしまっているし、
欧米では梅のことを「日本のアンズ」といった呼び方をしている。
加えて、梅の学名は?ムメ?。
 
いずれにしても、日本人の生理と梅干しはがっしりと結びついてしまっている。
病気で何も食べたくないときでも、上手に炊いたお粥に梅干が添えられれば、スッキリと
腹に収まってしまう。梅干しに含まれているクエン酸その他の有機酸は、唾液の分泌を
増すとともに、弱っている胃を助けて胃液の分泌を促すからだ。
特に唾液の分泌促進作用は、炭水化物の代謝を正常化して、肥満や肌荒れを防止する。
 
また、梅干し中の有機酸は、腸の中でめざましい抗菌・滅菌作用をあらわす。
各種の食中毒菌はもちろんのこと、赤痢菌やコレラ菌の作用をも阻止する。
それゆえ食中毒の季節といわれる梅雨から夏にかけては、大いに梅干しを活用するとよい。
 
最も現代は、一年中が食中毒の季節だ。
肉、卵、牛乳を常食しているから腸内で異常発酵がおこって、きわめて毒性の強い毒素が
大量に発生している。つまり自家生産の毒による中毒なのだ。
 
梅干しには、消化管粘膜の炎症を治し、蠕動を促進する著しい整腸作用もあって、下痢も、
その逆の便秘も治す。だから、梅干しはこの点からも異常発酵の防止に大いに役立つ。
 
もし、腸内の異常発酵を放置すると、発生した毒素は血液中に入り、血液を汚す。
血液が汚れると、組織に炎症がおこりやすくなる。
炎症こそ、アレルギー疾患、腎臓病、ガン、その他すべての病変の本体なのである。
めざましい殺菌・整腸作用を持つ梅干しの効用は、いかに高く評価しても、し過ぎという
ことはないのである。
 
梅干しのストレス解消効果も見逃せない。
梅干しを食べることによって、カルシウムのもつ鎮静効果が大いに高められるからだ。
それに加えて、梅干は血液中の酸化物質の分解処理を促し血液を健康な弱アルカリ性にする。
また、ストロンチウム90などの放射性物質を体外に排泄させる作用ももつ抗公害食品である。
 
梅干しは、自然塩を用い、しそで色づけし昔ながらの方法でじっくりと時間をかけてこしら
えた本物の梅干しを用いること。
本物の梅干なら塩分は、塩そのものとは違った性質となり、細胞への影響も穏やかなものに
なっているので、高血圧や腎臓病の人でも、間違いなく薬効が得られる。
梅干しに熱い番茶を注ぎ自然のしょうゆを2、3滴落とした梅醤番茶は、胃腸をスッキリさせ、
イライラを鎮め、カゼを治す、というようなすぐれた即効性をあらわす。
 
■のし梅
材料
・こした梅干し・・・20g
・黒砂糖・・・50g
・寒天・・・1/2本
・ミネラル水・・・1カップ
・米飴・・・大さじ2
・ブランディ・・・大さじ1

作り方
寒天は洗って水をしぼり、細かくちぎって1カップの水に漬けて、30分おきます。
こし梅と黒砂糖はよく混ぜておきます。
寒天を煮溶かし、?を加えてブランディを混ぜ、流し箱に5mmの厚さに流し固めます。
好みに切り分け、竹の皮にのせます。
 
■梅肉和え
材料(4人分)
・梅干し・・・3個
・けずり節・・・少々
・しょうゆ・・・小さじ1
・根菜・・・120g
・ごま油

作り方
梅干しは種をとり、みじん切りにし、
 けずり節、しょうゆと混ぜて、根菜の油炒めしたものと和えます。

     (了)

 

 

 ★にら


昔から、北海道や東北地方などでは、ニラを盛んに食べ
てきた。
それというのも、ニラには優れた保温作用があるからだ。
 
ニラを刻みこんだ味噌汁や雑炊をたびたび食べていると、
耐寒力がうんと高まる。
それと同時に、冷え性、寝小便、神経症、シモヤケなど、
冷えから来るいろいろな障害もすっかり治ってしまう。
 
そればかりかニラには、生殖腺の機能も盛んにする作用
もあるので、性的能力も大いに増強される。
特に、男性の性機能の強化に役立つことから「起陽草」
という別名もつけられているほど、精力減退や早漏など
に卓効をあらわすのである。
 
このニラも、戦前は、東京の八百屋ではみられなかった。
寒冷地の人達に愛されたニラもその特有の臭気のために、
都会人には敬遠されたわけだ。
 
しかし、この臭気成分には硫黄質が含まれているので、
すぐれた殺菌・防腐作用を表す。
腸内に有害細菌が繁殖するのを防止するのである。
 
加えて、ニラの揮発成分は、胃壁を刺激して胃液分泌を
促し、繊維は腸の働きを盛んにする。このため、ニラは
腹痛や下痢症に卓効を表す。
消化機能障害を根本的に直し、体力回復を促すのである。
 
ともあれ、食品公害時代に生きる現代日本人は胃腸機能
が大きく狂わされているから、健胃・整腸効果の大きい
ニラを大いに利用すべきだ。
胃腸機能の失墜こそ、すべての慢性病の元凶なのである。
 
またニラには、カロチン、ビタミンB1、B2、Cなど
が豊富に含まれているが、食べることによってビタミン
B1の補給効果が飛躍的に大きくなるという特性を持っ
ている。
熱によっても破壊されにくいビタミンCが、B1の吸収
をよくする上に臭気成分である硫化アリルがB1と結合
して、B1の吸収や体内保留を助けるからだ。
 
ビタミンB1を十分に補給することは、穀物中心食であ
るわれわれ日本人にとって、特に重要である。澱粉質を
スムーズに代謝して、エネルギーを効率よく生産するた
めにはB1が大量に必要だ。
白米や精白小麦製品を常食していると例外なくB1欠乏
になるから、せいぜいニラを食べるべきだ。
 
ニラは懶人草(らんじんそう)ともいわれる。懶とは、
なまける、めんどうくさがるの意。
一年中栽培できるし、摘めば次々と新芽が出てくるから、
なまけ者がつくる野菜としてはもってこい、というわけ
である。
 
ニラは葉緑素や鉄もたっぷり含まれているから、貧血に
有効で、鼻時の出やすい体質にも有効だ。
また不眠症の人はニラを枕元において匂いをかぐとよい、
ニラをもんだ汁をつけると止血効果がある、痔にはニラ
を煎じた汁で患部を洗うと有効・・といった即効的効果
もある。

■にらのごまみそ

材料(4人分)
・にら・・・300g
・油揚げ・・・2枚
・しょうが・・・1かけ
・黒ごま・・・大さじ2
・ごま油・・・大さじ3と小さじ1
・だし汁 1/2カップ
・麦みそ・・・大さじ2
・自然酒・・・大さじ1
・みりん・・・大さじ1と1/2

<作り方>
・にらは5cmに切り、油揚げは熱湯で油抜きして水気を取り、
 千切りにし、しょうがも千切りし、黒ごまは香ばしく炒っ
 ておきます。

・ごま油大さじ2杯を熱し、しょうがを炒め次ににらを加え
 て塩少々で炒めて取り出し、さらにごま油大さじ2杯で
 油揚げをサッと炒めます。

・ごま油小さじ2杯、だし汁、みそ、自然酒、みりんを合わ
 せて弱火でよく練ります。

・にらと油揚げを、器に盛りつけ、ごまみそをかけて
 召し上がってください。

    (了)

 

 

 

 ★ほうれんそう


緑黄色野菜というと、大抵の人はほうれんそうを思い浮
かべるほど、なじみの深い野菜だが、このペルシャ原産
の青菜は、ほかの野菜とちょっと毛色が違っている。
 
即ち、リジン、トリプトファン、シスチンなどのアミノ
酸が多いというように、蛋白質の組成が動物性蛋白質の
それに似かよっているのである。
勿論ほうれんそうは植物性食品だから、消化器官に余分
な負担をかけて血液をひどく汚す、ということもない。
 
優秀な蛋白組成は有効に生かされる。
その結果、体蛋白の合成が促され、体力の増強が図られる。
ほうれんそうを食べて元気モリモリ、というポパイの話も、
まんざらデタラメとばかりはいえないわけだ。
 
また、下垂体ホルモンの分泌を滑らかにする。
下垂体の働きが順調になると、内分泌機能全体のバランス
が回復されるために、太りすぎの人は体を引き締め、やせ
すぎの人は健康的な肉付きの体になる。
 
勿論いまあげたような薬効は、たんぱく質だけがもたらし
てくれる功績ではない。ほうれんそうに含まれたビタミン
類、ミネラル類も大いに力となっている。
 
ほうれんそうが貧血、カゼに卓効をあらわすのも、それら
の有効成分が総合的に働くためだ。
即ち豊富に含まれるビタミンCは、胃酸分泌を正常化させ、
ビタミンAは粘膜の抵抗性を強化し、鉄、葉緑素、葉酸、
ビタミンKなどは赤血球の造成を促す。
いずれも、貧血やカゼの防止に重要な条件ばかりだ。
 
貧血でも足のむくみやだるさはおこるが、脚気でもおきや
すい。ほうれん草にはビタミンB1も多く含まれるから、
脚気にも有効である。
 
ビタミンAを豊富に含むほうれん草は、美容効果もきわめ
て大きい。皮膚の過敏症を直し、肌荒れやニキビを治し、
肌のたるみを防止する。
 
また、とく主成分のピオチンがあって、脱毛や湿疹を治す
効果を持っている。
ところで、ほうれん草は蓚酸(しゅうさん)を多く含んで
いるので調理上、ちょっと注意が要る。
蓚酸は大量に摂るとカルシウムの吸収を悪くしたり結石症
を起こしやすいから、ナマで大量に食べることはやめたい。
必ずゆでるか、油炒めして十分に加熱して用いれば、蓚酸
はすっかり処理されるから、まったく心配はいらない。
特に油で調理すると、ビタミンAなどの脂溶性ビタミンの
吸収が効果的に行われる。
 
繊維が軟らかいことに加えて、独特の甘味とヌメリがある
ことが、ほうれんそうの特有のうまさを生み出しているが、
それが子供のほうれんそう嫌いを招いているのだから皮肉
である。
無理に食べさせることはないけれど、みすみす捨て置くに
は惜しい薬効食品。
スープの実にする、ごまで和える、のりで巻く・・・など、
おいしく食べられる工夫をして、活用したいものである。

■ほうれん草とモチの炒め物

材料(8人分)
・ほうれん草・・・1束
・干しモチ???1切れを16枚に薄く小口切りしたもの48枚
・桜エビ・・・1/3カップ
・にんにく・・・1片
・ごま油・・・大さじ2
・自然塩・・・小さじ1
・しょう油???少々
・揚げ油

<作り方>
・ほうれん草は、サッと塩茹でして水に取り、水気をきって
 長さ3cmに切ります。
 にんにくはみじん切りにし桜エビは熱湯をかけてザルに上げ、
 水気を取ります。

・大さじ2杯のごま油でにんにく、塩を加えて炒め、さらに、
 ほうれん草を加えて強火で手早く炒めます。

  桜エビ、揚げモチを加えて炒め、鍋肌からしょうゆ
   少々ふり香りをつけます。

手早く仕上げるのが、美味しく作れるコツです。
鍋に入れたままにしないで、すぐに器に盛りましょう。

    (了)

 

 

★ みそ
 
みそは、栄養分析には現れない効果、すなわち「プラスア
ルファの効用」のきわめて大きい食品である。
みそには生きた微生物がたくさん繁殖しており、それが腸
内に入ってからめざましい活動を開始するからだ。
味噌の薬効のほとんどは、この微生物によってもたらされ
るもの。
 
だから良質の微生物がたくさん繁殖していなければ、みそ
としての価値はほとんどない、といえる。
いかに基準量以下とはいえ食品添加物(化学薬品)が加えら
れているものは感心しない。
昔ながらの方法で、じっくりと時間をかけてこしらえた本
物のみそを用いることが重要である。
 
みその主原料は、いうまでもなく大豆。
大豆は「畑の肉」といわれるほどで、粗蛋白、脂肪、炭水
化物、ビタミン、ミネラルなどの成分組成は申し分ない。
 
その大豆にコウジを働かせ、発酵させて、みそと呼ばれる
食品に変身させると、消化されにくいという大豆の難点が
除かれるとともに、繁殖した微生物による数々の効用が加
わる。
 
まず第一に挙げなければならないことは、動物性アミノ酸
がたっぷりと含まれていることだ。
植物性食品を摂りながら、動物性アミノ酸が豊富に補給で
きるわけで肉食と違って血液を酸毒化する心配もないから、
みそを常食していると、スタミナは大いに増強される。
 
みそに含まれるメチオニンは強肝物質といわれるもので、
たばこのニコチンや、アルコールの代謝産物であるアルデ
ヒドなどの毒素を、すみやかに解毒する作用をもっている。
酒やタバコをたしなむ人には、みそは必需食品である。
 
同時にジピコリン酸も含まれているので、みそには、放射
性物質を吸着して、そっと体外に排泄させる働きもある。
 
また、みそにはリノール酸やレシチンがあるから動脈硬化、
高血圧、脳卒中、心臓病の防止に大いに役立つ。
一般には、みそは多量の塩分を含んでいるから、高血圧に
は有害だといわれているが、自然塩なら大丈夫。
それに十分に熟成させてあるみそであれば、それに含まれ
る塩分は、食塩とは全く違った姿になっていて、何の心配
もいらない。
 
すぐれた整腸作用をもっていて、炎症を解消する効果の大
きいみそは、アレルギーの追放にも、断然力を発揮する。
 
みそ料理の代表といえば、なんといってもみそ汁で、日本
の長寿村では、例外なくみそ汁が愛好されている。
みそと健康長命が密接な関係のあることは、以上に述べた
事柄からも十分に納得できよう。
 
加えて、美肌づくりにも大いに貢献する。
皮膚は内から外へと細胞を押し出して新陳代謝をしている
から、みその浄血効果で内側の皮膚細胞が健全化すれば、
自然に美しい肌に変わっていくはずである。
 
■ しぐれみそ
(材料)
・豆みそ・・・300g
・玉ねぎ・・・200g
・れんこん・・・70g
・にんじん・・・50g
・しょうが・・・10g
・ごぼう・・・60g
・にんにく・・・10g
・ゆずの皮・・・5g
・ごま油・・・大さじ8
・だし汁・・・1カップ

(作り方)


野菜は全部みじん切りにします。


ごま油を熱し、にんにく、玉ねぎを炒め、色がついてきましたら、
 ごぼうを炒め、れんこん、にんじんを加え、みそをだし汁で溶い
 て加えて、よく練り、一煮立ちしましたら、しょうが、ゆずの皮
 を加えてフタをして、弱火で煮つめます。

※多くの根菜類が、きざみ込まれていますから、体を温め、病気の
 方に是非おすすめしたいみそです。
※お湯でといていただければ、即席のみそ汁ができます。

    (了)

 

 

★しょうゆ
 
日本的な味のパターンのもとになっているのは、しょうゆである。
日本人にとっては、一日として欠かすことのできない調味料だ。
外国に住む日本人では、材料は何であれ、しょうゆで煮つけたり、
しょうゆをつけて食べたりすることで、日本料理への切ない郷愁
をなんとかなだめられる、ということだ。
 
この日本食を代表する味が、いまや世界の味になろうとしている。
しょう油はソイソースと呼ばれ、人気急上昇中なのだ、とはいえ、
しょうゆが海外流出するのはいまにはじまったことではない。
フランスのルイ14世 (1638~1751年)は、宮廷料理の花といって珍重
した、という記録もある。
 
しょう油の本質は、塩分18%を含む塩味料である。けれど発酵・熟成
によって、その塩分はすっかりカドが取れた刺激性の少ないものと
なっている上に、実に多彩な有効成分が含まれているのである。
 
まず、うま味成分としてグルタミン酸、アルギニン、リジンなどの
各種アミノ酸が含まれる。
原料である大豆、小麦からきたものだ。
わずかに酸味があるのは、発酵によって生じた乳酸が含まれるためで、
これがしょうゆに独特の重みのある味をつけている。
 
しょうゆの味を引き締めているのは苦味成分で、食塩のなかのマグネ
シウム塩や、原料のタンパク質の分解産物であるペプチドなどによる
ものである。それから、ブドウ糖、グリセリン、アミノ酸がまろやか
な甘みを添えている。しょうゆ独特の色は、熟成中に生まれるソヤメ
ラニン酸による。
 
香気成分がまた大変なもので、発酵によって生じたアルコール成分に
加えて、コーヒー、パイナップル、バラ、アーモンドなどの香気成分
までもが含まれる。
 
これらの複雑な成分が総合されて、しょうゆは、塩分補給という本来
の目的のほかに、うま味・香りをつけ、生くささを消し、ダシの味を
強め、素材の風味を引き立てる・・・・・・といった働きをする。
 
日本の風土が生んだこの最高級の調味料は、総体的に淡白な味の穀菜
魚食をおいしく頂けるようにするための、大自然の恵みなのである。
だから、しょうゆに親しむことは、日本的な味覚を守り日本の伝統的
食事パターンを持続することにつながっていく。
そうなれば、必然的に日本人の健康は守られるわけだ。
 
味覚の混乱・無国籍化は不自然食品をはんらんさせ、健康の失墜を招く。
ケチャップ、マヨネーズその他得体の知れないソース、ドレッシング類
は極力避けて、しょうゆを活用するよう心がけたい。
 
もちろん昔ながらの方法で作った本物のしょうゆでなければ意味はない。
脱脂大豆を用いたもの、アミノ酸で化学合成されたもの、合成保存料を
加えたものなどは失格だ。
 
 
■ れんこんのしょうゆ漬け

(材料)
・れんこん・・・400g
・米酢・・・1/4カップ
・にんじん・・・5cm
・白ごま・・・大さじ2
・しょうが・・・1かけ
・みりん・・・大さじ3
・しょうゆ・・・1/2カップ
・ミネラル水・・・1/2カップ

(作り方)
れんこんは暑さ5mmに切り、ざるの上で、米酢を加えた熱湯を通し、
 日陰干しにしておきます。


にんじんは細い千切りにし、熱湯をかけてざるに上げ、水切りして
 おきます。


白ごまは香ばしく炒って粗ずりし、しょうがは薄切りにします。

鍋にしょうゆ、みりん、ミネラル水、しょうがを入れて煮立て、
 10%に詰まったら、そのまま冷まします。


容器に材料を入れ、重石をして冷暗所に一晩起きます。

    (了)

 

 


★黒豆

いつか雑誌に「黒豆の煎じ汁を飲んでいる」という、ある
歌手の談話がのっていた。
なかなか賢い人なのだな、と見直したことを覚えている。
黒豆は、美声・美肌づくりに非常に効果的な食品なのである。
 
黒豆というのは、ほかでもない、正月のおせち料理に加え
られる真っ黒い豆である。大豆の一種なのだがほかの種類
と違って、不思議な薬効を持っているのだ。
種皮の色素成分、及びその色素の代謝に関係している酵素、
その他の有効成分などがカギになっているのかもしれない。
 
美声作りに役立つのは、どの成分なのかははっきりしない。
が、黒豆は呼吸器系に卓効をあらわすことは確かだ。
 
昔から民間療法では、黒豆は咳の妙薬として盛んに用いら
れてきた。
黒豆に、それの約4倍量の水(ミネラル水なら、なお結構)
を入れ、火にかけ10分くらい煎じた上ずみ液をお茶がわり
に飲むのである。
 
黒砂糖かハチミツで甘味をつけても良い。
これは咳だけではなく、気管支炎やぜんそくにも効く。
呼吸器の弱い人は、愛用してみるといいだろう。
 
それだけでなくこの黒豆の煎じ汁は、脚気、胃潰瘍、腎臓
病にも有効。
これは、黒豆のすぐれた解毒作用によるものと考えられる。
 
黒豆には、代謝を促進するアスパラギン酸、血液を浄化する
レシチン、さらにウレアーゼをはじめとした各種の酵素が含
まれていて、解毒・浄血器官である肝臓・腎臓機能の強化に
卓効をあらわす。
 
この解毒効果は、黒豆を普通に煮て食べていても得られる。
また、薬剤によって中毒を起こした場合には、黒豆と天草
(かんぞう)の煎じ汁をどんどん飲むと良い。
 
黒豆2対天草1の割合(容量比)で、約4倍の水を加えて
半量になるまで煎じ、さましたから飲むのである。
 
肝臓・腎臓機能が強化されると血液がきれいになり、血管も
若々しく保たれる。
だから、黒豆を常食していると、シミや吹き出ものが治って
肌はきれいになる。
 
加えて、日本人に不足しがちな、リジン、トリプトファンな
どのアミノ酸が、豊富な酵素と共存するおかげで有効に活用
されるから、体の冷えがとれ、スタミナも増強される。
そのため、精力減退や不感症気味の人、また母乳の出の悪い
人には特に有効だ。
 
黒豆を早く、軟らかく煮るには圧力釜(あるいは圧力鍋)を
用いればよい。味付けは白砂糖はやめたい。
白砂糖は血液を汚すから、せっかくの黒豆の薬効も半減する。
 
アレルギー体質の改善にも、黒豆は大いに役立つ。
普通に煮食すればいいが、豆乳をつくって飲むのも良い。
 
黒豆を洗って、一晩水に浸しておき、指で押して二つに割れる
ぐらいに軟らかくなったらミキサーに水ごと入れ、すりつぶす。
布でこした汁を火にかけ、5分ぐらい加熱、適度に水を加え、
自然塩、はちみつで味を調えると飲みやすくなる。

■ 黒豆ようかん

<材料>
・黒豆・・・1/2カップ
・ミネラル水・・・3カップ
・寒天???1本
・米あめ、黒砂糖・・・各大さじ2
・自然塩・・・小さじ1

<作り方>
黒豆とミネラル水1と1/5カップを圧力釜に納め、強火にかけ、
 沸騰したら火を弱めて25分間にて火を止め、そのまま自然
 放置します。

寒天は水洗いして小さくちぎり、1カップのミネラル水に30分
 間漬けてから、ゆっくり煮溶かします。

煮上がった黒豆に、ミネラル水4/5カップを足してミキサー
 にかけ、なめらかにします。

煮溶かした寒天に?と米飴、黒砂糖、自然塩を加えてよく混ぜ
 ます。

流し箱(タテ14cm、ヨコ12cmくらい)をぬらて?を流し込み、
 冷やして固めます。好みの大きさに切り分けます。

    (了)

 


★のり
 
江戸時代に日本に来た外人は、?日本人は紙の家に住んで、
黒い紙を食べている?といって驚いたという。
住まいに使われている紙とは、障子やフスマのことで、
食べている黒い紙とは乾燥のりのことだ。
 
このペラペラして磯の香の漂う食物は、ステーキやケチャ
ップになじんだ舌にはなかなか受け入れがたいものらしい。
それだけ日本食独特の風味をもった食品なのだ。
 
乾燥のりを食べる習慣は、世界の中でも日本と韓国、北朝鮮
だけ。この点でも、わが国とこれらの国とは、浅からぬ縁で
結ばれているわけ。
ともかく、日本人ほどのり好きな国民はいない。
のりが、日本人の健康に欠かせない食物であることを、体で
知ってきたためであろう。
 
のりは、他の海藻と比べると、粗蛋白、ビタミンA、B2が多
いのが特徴。晩秋から翌春までの寒期に生育するため、のり
自体の抵抗性を強めるために、これらの有効成分を確保する
必要があったのであろう。
それがそっくり、われわれの健康に役立つのだ。
すなわち、腸機能を整え、スタミナを増強し、肌や髪を美
しくする。
 
このほか、鉄、カルシウム、リンも多く、造血・浄血作用を
もち、とくに生理機能全体の調整に偉力をあらわす。
このため、のりを常食していると、のぼせ、息切れ、めまい
などが解消される。また、血管の硬化を防ぐので、高血圧、
脳卒中の防止にも有効だ。
 
田井洋子著『魚と貝の四季?には、次のような話が紹介され
ている。
大島(東京都)のある宿の主人はいう。

「自分は若い頃、胸を病んで、栃木の山の中からここ大島に
 転地療養に来た。
 医者にもかからず、ただ毎日海を見て暮らし、のりや小魚
 を食べていただけであったが、いつの間にか病気は治って
 しまって、ここで宿を始めた? と。
 
海辺の空気には、体によい陰イオンがいっぱい含まれている。
すがすがしい空気の中でせっせと散歩もしたであろう。
心の平安を得たということもあったに違いない。
いずれも浄血を促す条件だけれど、やはり、のりや小魚など
の浄血食を食べていたことが、健康回復の決め手となったと
いえよう。
 
あぶると香ばしくなるのは、ジメチルサルファイドが芳香を
発するためで、この物質は硫黄分を含むしょう油の香気と同
系統のもの。いずれも日本食らしさを生み出してくれる代表
的な食品であることを考えると、この香りは日本人の感覚に
よほどマッチするものらしい。
 
のりには、生のり、素干し、焼きのりほかに、味つけのりや
佃煮もあるが、これには白砂糖、化学調味料、保存料などの
加えられているものが多いから要注意だ。
 
 
■のり澄まし汁
材料(4人分)
・のり・・・1/2枚
・こんぶだし汁・・・4カップ
・干ししいたけ・・・2枚
・根三つ葉・・・50g
・自然塩・・・適量
・しょう油・・・適量

<作り方>
 干ししいたけはだし汁のなかでもどし千切りにし、
 根三つ葉は根もきれいに水洗いし、長さ2cmに切ります。
  しいたけを加えてだし汁を煮立て、調味し、
 火からおろし際に三つ葉を加えて、椀に盛ってから
 のりを散らします。
 
■のりの包み揚げ
材料(6人分)
・のり・・・2枚
・青のり粉・・・少々
・そば粉・・・80g
・玉ねぎ・・・150g
・グルテンバーガー・・・40g
・ミネラル水・・・少々
・自然塩・・・小さじ1/3
・しょう油・・・大さじ1弱
・ごま油

<作り方>
①玉ねぎをみじん切りして大さじ1杯の油で透きとおるまで炒め、
 グルテンバーガーを加えます。

①にそば粉、水、塩、しょう油を混ぜ、よく練り、天ぷらの
 衣よりも固めにします。
 のりを6等分して?をスプーンですくってのせ、青のりをふり
 四隅をしぼって包み、油で揚げます。

    (了)

 


★納豆

「納豆のない朝食なんて・・」というほどの思い入れは、
納豆売りの声で目を覚ました関東人のものだった。
だが現在は、人の流動の激しさゆえか関西人の納豆愛食家
も大変多くなっている。
 
納豆は普通、煮大豆に納豆菌をふりかけ発酵させてつくる。
 
糸引き納豆が生み出されたいきさつについては諸説があっ
て定かでない。

「江州坂本に出陣していた秀吉のもとに兵糧として送られ
た大豆の俵が、道中、雨にあたってぬれたために、発酵し
て糸を引いた。それを口に入れてみるとすこぶるうまかった」

という説。
 
また

「仏教僧が、うっかり置き忘れた煮豆の残りが発酵していた
のにヒントを得て寺の納所でつくられるようになった」

という説もある。
 
いずれにしてもヒョンなきっかけから自然発生的に生み出
されたものが、いろいろと工夫を重ねて人為的につくられ
るようになり、今日の納豆に発展してきた。
 
まず、納豆そのものの成分組成が実にすばらしい。
ビタミンB2はナマの大豆のときの5~6倍含まれている。
納豆を常食していると、疲れにくくなり、年よりもずっと
若やいだ感じになる。
これらを支えているのがB2と考えられる。
 
粗蛋白の含有量も多い。
しかも、それは納豆菌の働きによって大変消化しやすくなっ
ている。だから、胃腸への負担を極力軽くした上で有効成分
を効率よく補給する必要のある頭脳労働者、高齢者、子供な
どには、特におあつらえ向きの食品だ。
 
さらに、植物性アミノ酸がたっぷり含まれているのも、発酵
食品である納豆の特徴だ。つまりそれは納豆にたくさん繁殖
している微生物の構成成分なのだ。
だから、肉、魚、牛乳をことさら摂る必要はないわけ。
しかもそれら動物蛋白食品のように血液を酸毒化する心配も
ないから、納豆は正真正銘の健脳食・スタミナ食である。
 
以上の効用は、いってみれば大豆の有効成分が増幅され、
消化されにくいという欠点が長所に変えられたものだ。
それだけだって大したものなのに、体内に入ってからプラス
アルファの効用を表すのが、発酵食品である納豆の神髄だ。
 納豆に盛大に繁殖している微生物が腸内細菌の性状を健全化
するのだ。異常発酵を解消し、毒素の発生をおさえるから、
必然的に血液はきれいになっていく。
 
納豆はごまかしようのない自然食品であることも一つの特色だ。
納豆菌が生きていれば、食品添加物などの入り込む余地はない
わけである。そればかりか、ネバネバの中に含まれているジピ
コリン酸は、放射性物質を体外につまみ出す働きをする。
納豆は貴重な抗公害食品である。

■たくあん納豆

材料(4人分)
・たくあん・・・小1/2本
・納豆・・・1/2個
・ちりめんじゃこ・・・適宜
・自然酒・・・大さじ1
・みそ・・・大さじ5
・黒ごま???大さじ1

<作り方>
・たくあんは千切りにし、納豆は細かく刻みます。
 納豆は自然酒を振りかけて起きます。

・材料を全部混ぜ、器に盛って、黒ごまの香ばく炒ったもの
 をかけます。
 
■もちずり漬け

材料(5人分)
・納豆・・・1個 
・白菜の葉・・・4枚
・自然酒・・・小さじ2
・しょう油・・・大さじ2
・自然塩・・・少々

<作り方>
・納豆は荒めにきざみ、白菜は細かく小口切りにし自然塩を
 ふっておきます。

・納豆に自然酒としょう油を加えて混ぜます。

・白菜の水気をしぼり、?と合わせて、20~30分ぐらい漬け
 ておきます。

 好みでゆずを加えてもおいしいです。

    (了)

 



★キャベツ

原産地は地中海沿岸だから、はじめにキャベツの味に親しんだのはギリシア人たちであろう。
それが北欧の国々に伝えられ、厳寒地でも栽培できる、しっかりと玉に巻く品種に改良された。
わが国でキャベツが一年中出回るようになったのは戦後になってからで、そのうちでも3~5月
が旬の新キャベツは最も味がよい。
 
キャベツというと、最近は胃潰瘍に効くということで、大もてだ。
確かにビタミンA、B1、C、U、カルシウムなどの抗潰瘍成分がたっぷりと含まれている。
 
キャベツに含まれるカルシウムは、量的にも多くしかも吸収されやすい。
このカルシウムが、崩れた組織の補修をして潰瘍を治す。
同時に骨へのカルシウム補給を促すので、高齢者の骨折防止に役立つ。
また神経を落ち着かせてイライラを防止するから、寝つきの悪い人は利用するとよい。
さらに、高血圧の人の興奮性をおさえるのにも有効だ。
 
ビタミンUは抗潰瘍性ビタミンといわれているもので、キャベツにはたくさん含まれている。
そこで、キャベツの中のUを抽出して抗潰瘍薬にするという発想も当然生まれてくるわけだが、
より自然により確実に潰瘍の根治をはかるためには、天然の食品であるキャベツをそのまま用
いて、各種の成分を総合的に取るほうがよい。
ジューサーでキャベツ・ジュースにして利用する方法が最も効果的だ。
 
キャベツの中のビタミンCも、潰瘍に有効だ。
Cは、粘膜や内臓の出血傾向を防止する作用を持っているからだ。また、C欠乏では疲れやす
くなり、睡眠障害を起こしやすいがキャベツの常食によってこれらも防止できる。
 
キャベツの美容効果もすばらしい。
クエン酸、コハク酸などの有機酸が新陳代謝を盛んにして、肝臓を強くする。
各種酵素は腸内の異常発酵を防止して胃腸を健全にする。
このため、整腸、浄血、貧血防止がはかられ、皮膚生理は正常化される。
キャベツを常食していると、シミや吹き出物が自然に治っていくというのも当然の話であろう。
 
料理のつけ合せにはキャベツの千切りが盛んに用いられる。
キャベツには蓚酸などのアク成分が少なく、適度の甘味(糖分)と辛味(硫黄化合物)が含まれ、
繊維も比較的軟らかい・・・・ナマ食にはおあつらえ向きの特性を備えているからだ。
 
その千切りキャベツをパリッとさせるために、たいていは切ってから水に浸す方法がとられている。
確かに口当たりはよくなるけれど、水に溶けやすい成分が溶け出してしまうから、なるべくなら
冷蔵庫に入れて適度に冷やす程度にとどめたい。
 
体の冷えやすい人は十分に加熱したものをとるようにしたい。
たとえ熱に壊されるビタミンがあったとしても、有効成分のすべてが失われてしまうわけではないし、
加熱することによって、利用しやすくなる成分もある。
体の機能が減退して元気のない人には、加熱の薬効が有効である。
その際は、煮汁も一緒に利用することが大切だ。

■ロールキャベツ

材料(5人分)
・キャベツの葉・・・5枚
・グルテンバーガー・・・100g
・玉ねぎ・・・30g
・にんじん・・・20g
・くず粉???大さじ1
・パン粉・・・1/2カップ
・ごま油・・・大さじ1
・自然塩・・・小さじ1/2
・だし汁
・ローリエ・・・2枚
・完全粉(小麦を皮ごと粉にしたもの)
・パセリ・・・少々

<作り方>
・キャベツはサッとゆでて、軸をうすくそぎ、たまねぎ、
 にんじんはみじん切りに。

 具を全部混ぜ、5等分に分けておきます。

・キャベツの葉の水気をふき、まな板に広げて軽く完全粉
 をふります。

・キャベツの軸の上に具をのせ、中頃まで巻き、両端を折り、
 先まで巻いて楊枝で止め、鍋に並べ、だし汁をひたひたに
 入れ、煮込みます。
 塩少々、野菜くず、ローリエも入れて弱火でゆっくり煮込
 みます。

・味を調え、器に盛りスープも入れて、パセリを飾ります。

    (了)

 

★ピーマン

ピーマンが日本の食卓に完全に定着したのは昭和35年頃
で、以来、どこの八百屋の店頭でも見られる。
それは大変に結構だが、最近では一年中並べられている。
これは完全な行き過ぎだ。
季節はずれのピーマンでは、薬効よりも害作用のほうが
大きいと考えて、まず間違いない。
 
ベル形をし、果皮が厚く、辛味がなく特有の香りのある
この食品を、ピーマンというのはフランス語の呼び方。
英語ならスィート・ペッパー(または単にペッパー)だ。
 
ともあれ、夏の健康に欠かせないビタミンAとかCが、
他の野菜に比べるととびぬけて多いのだからありがたい。
A、Cとも体の抵抗力を強化して、夏ばての防止・回復
に卓効をあらわす。
両者とも、細胞と細胞をしっかりとつなぎとめるニカワ
質の生成に不可欠な成分なのだ。
 
ニカワ質が十分につくられれば、組織がたるんだり毒素
に対する防衛力が弱くなる弊害などは避けられる。
 
熱い季節には食欲がなくなりがちで口当たりのいいさっ
ぱりとした食物や冷たい飲み物を多くとるから、組織も
たるみがちで、暑さ負けしやすい。
またそんな人は涼しい季節になって食が進むようになると、
組織は膨張して肥満になりやすい。
 
だから、夏場は涼しく過ごすための工夫のほか、組織の
抵抗力を維持・強化することも併せ行うことが重要である。
その際、ピーマンが大いに役立つのだ。
 
ピーマンは脂肪代謝をスムーズにする作用を持ち血液中
に中性脂肪が過剰になったり、コレステロールが血管に
沈着するのを防止するから、動脈硬化や高血圧に有効で
ある。
 
それと同時に、物質代謝全般を活性化するので、糖尿病、
肥満体の人も大いに活用するとよい。
また、神経細胞の抵抗性を高めるのでノイローゼの防止
にも役立つ。
 
視力強化作用を持つのも、ピーマンの特性の一つ。
物質代謝が促されて、老廃物の排泄が進むと血液はきれ
いになる。
それにビタミンA効果がプラスされ、目の疲れが取れ、
機能も回復されるのだ。同じ作用によって髪や爪の色艶
もよくなる。
 
ピーマンには、カルシウム、鉄も含まれ、毛細血管を強
くするビタミンPもある。
そのため、皮下出血や血行不順を防いで、紫班症などの
皮膚障害を治す。
また、メラニン代謝を良くする作用もあり皮膚の抵抗性
を強めるビタミンDも含まれるから、色黒、シミ、ソバ
カス、かぶれ、吹き出ものなどの美容障害に効く。
 
ピーマンは生のままサラダに加えても、独特のほろ苦さ
が味わえて楽しいが、油炒めにすれば薬効的にはより望
ましい。油(植物油)を用いると、ビタミンAの利用率
が高まるのである。
なお、加熱すると軟らかくなり、カサも少なくなるから、
摂取絶対量も多くなる。
これは他のビタミンにおいても同様で、結局は効率よく
摂取できるのである。

■玄米ピーマン詰め

材料(3人分)
・玄米ご飯・・・300g
・たまねぎ・・・100g
・にんじん・・・70g
・小女子・・・適宜
・植物性粉チーズ???大さじ1
・ピーマン・・・6個
・自然塩、こしょう・・・少々
・ごま油・・・大さじ1

<作り方>
・たまねぎ、にんじん、小女子をみじん切りにしておきます。

・ピーマンは半分に切り、中身をきれいに取っておきます。

・鍋を熱し、大さじ1杯のごま油で、みじん切りにした材料
 を炒め、ご飯を加えてさらに炒め、塩、こしょうで調味し
 ます。

・ピーマンの内側に、塩を少々ふり、?をつめて上をなめら
 かにし、植物性粉チーズを少々ふりかけます。

・180度のオーブンで、8分ぐらい焼きます。
 トマトソースなどをかけて召し上がってください。

    (了)

 

 

★胚芽

植物の種に、水、日光、熱などの適当な条件を与えると
発芽する。
その発芽部位だけを取り出したものが、健康食品として
の胚芽である。
 
発芽能力をもつということは、新しい生命体を生み出すた
めに必要な有効成分をすべて含んでいる、ということだ。
実際、胚芽には、現在わかっているだけでも、ビタミンA、
B1、B2、B6、B12、E、プロビタミンC、ニコチ
ン酸、パテント酸、葉酸、及びミネラル、酵素類と多彩だ。
いわば胚芽は生命のエッセンスなのである。
 
その胚芽の生理作用を一言でいうと「血液性状の異常を、
きわめて短期的に正常な状態に戻す」ともいえる。
 
例えば血漿蛋白が多すぎる場合にはそれを減少させ、逆に
低蛋白血漿の場合にはそれを増大させ、いずれも正常値に
復元させるのである。
 
前者の例としては貧血症があり、後者の例には肉食による
基礎体力の低下が挙げられる。
貧血症はひどくなると、不妊症や心臓病などの原因となる
もので、今激増している貧血症は昔のそれとはまったく違
って、高蛋白性すなわち栄養過剰性の貧血症だ。
この新しいタイプの貧血症を根治させるためには、胚芽が
必要不可欠である。
 
一方、肉、牛乳、卵を多食している人は、常識的には意外
と思われるかもしれないけれど、低蛋白になりやすい。
じつは、この事実こそ、動物性蛋白食品が、我々の体の
蛋白源となっていない事を示すもので、肉食がスタミナ食
でないことの動かぬ証拠なのだ。
ともかく、低蛋白を放置すれば、体力低下、精力減退を招く。
胚芽は、そのような弊害を確実に解消してくれるのである。
 
同様に、血糖や血圧に対しても、胚芽は目覚しい調節作用を
示す。また、胚芽の脂肪にはリノール酸などの不飽和脂肪酸
が多く含まれているので、血液中の余計なコレステロールを
除去して、動脈硬化を防止し、血管の若返りをはかる。
 併せて、ビタミンの効率のよい補給源でもある。
Eは副腎皮質ホルモンの分泌を促し、抗ストレス力を高める。
それで、心身の過敏症を沈めるので、イライラやアレルギー
の防止に大いに役立つ。
Eはまた、脳下垂体ホルモンの分泌をなめらかにする。
 
だから胚芽を十分にとっていると、筋肉の弱体化を防いで老化
を防止し、性欲や性的感度を高めるとともに、不妊症を治す。
さらに発毛障害(病的脱毛)を快方に向かわせる。
 
いうまでもなく、白米は胚芽欠乏食だから、白米常食に必発す
る自律神経失調症や便秘症も、胚芽を補給することによって
確実に解消することができる。
胚芽はすぐれた抗公害食品であってフィチン酸が、体内に侵入
した公害物質を体外につまみ出してくれる。
また、豊富なビタミン群が代謝を正常にするとともに、制ガン
作用を持つビタミンKも含まれている。

■胚芽プリン

材料(8個分)
・胚芽粉・・・1カップ
・くず粉・・・大さじ2
・豆乳・・・1/2カップ
・はちみつ・・・大さじ2
・自然塩???小さじ1/2
・寒天・・・1本
・ミネラル水・・・2カップ
・プリン型

<作り方>
寒天は水洗いしてしぼり、ちぎって、分量の水に漬けて
 おきます。くず粉は、同量の水で溶きます。

寒天、くず粉を混ぜて火にかけ、ゆっくりに溶かし、
 とろみがついてきましたら、胚芽、塩、豆乳、はちみつ
 を加えて練り合わせ、プリン型をぬらして流し込み、
 冷やし固めます。

■胚芽ヌガー

材料
・胚芽粉・・・大さじ10
・豆乳・・・大さじ4
・米飴・・・大さじ3
・植物バター・・・大さじ3
・ピーナッツ???50g
・自然塩・・・少々

<作り方>
・米飴、植物バター、豆乳、自然塩を小鍋に入れて煮溶かし、
 2~3分煮つめて胚芽粉とピーナッツを加えて練り、型に
 つめて固め、小さく切り分けます。

    (了)