食べ物健康法

森下敬一著 『食べもの健康法』より引用


●梅干し  
 
梅干しはわが日本国の特産食品と考えてもよさそうだ。
梅も梅干しも、本当は中国が本家らしいが、梅干しは中国では姿を消してしまっているし、
欧米では梅のことを「日本のアンズ」といった呼び方をしている。
加えて、梅の学名は?ムメ?。
 
いずれにしても、日本人の生理と梅干しはがっしりと結びついてしまっている。
病気で何も食べたくないときでも、上手に炊いたお粥に梅干が添えられれば、スッキリと
腹に収まってしまう。梅干しに含まれているクエン酸その他の有機酸は、唾液の分泌を
増すとともに、弱っている胃を助けて胃液の分泌を促すからだ。
特に唾液の分泌促進作用は、炭水化物の代謝を正常化して、肥満や肌荒れを防止する。
 
また、梅干し中の有機酸は、腸の中でめざましい抗菌・滅菌作用をあらわす。
各種の食中毒菌はもちろんのこと、赤痢菌やコレラ菌の作用をも阻止する。
それゆえ食中毒の季節といわれる梅雨から夏にかけては、大いに梅干しを活用するとよい。
 
最も現代は、一年中が食中毒の季節だ。
肉、卵、牛乳を常食しているから腸内で異常発酵がおこって、きわめて毒性の強い毒素が
大量に発生している。つまり自家生産の毒による中毒なのだ。
 
梅干しには、消化管粘膜の炎症を治し、蠕動を促進する著しい整腸作用もあって、下痢も、
その逆の便秘も治す。だから、梅干しはこの点からも異常発酵の防止に大いに役立つ。
 
もし、腸内の異常発酵を放置すると、発生した毒素は血液中に入り、血液を汚す。
血液が汚れると、組織に炎症がおこりやすくなる。
炎症こそ、アレルギー疾患、腎臓病、ガン、その他すべての病変の本体なのである。
めざましい殺菌・整腸作用を持つ梅干しの効用は、いかに高く評価しても、し過ぎという
ことはないのである。
 
梅干しのストレス解消効果も見逃せない。
梅干しを食べることによって、カルシウムのもつ鎮静効果が大いに高められるからだ。
それに加えて、梅干は血液中の酸化物質の分解処理を促し血液を健康な弱アルカリ性にする。
また、ストロンチウム90などの放射性物質を体外に排泄させる作用ももつ抗公害食品である。
 
梅干しは、自然塩を用い、しそで色づけし昔ながらの方法でじっくりと時間をかけてこしら
えた本物の梅干しを用いること。
本物の梅干なら塩分は、塩そのものとは違った性質となり、細胞への影響も穏やかなものに
なっているので、高血圧や腎臓病の人でも、間違いなく薬効が得られる。
梅干しに熱い番茶を注ぎ自然のしょうゆを2、3滴落とした梅醤番茶は、胃腸をスッキリさせ、
イライラを鎮め、カゼを治す、というようなすぐれた即効性をあらわす。
 
■のし梅
材料
・こした梅干し・・・20g
・黒砂糖・・・50g
・寒天・・・1/2本
・ミネラル水・・・1カップ
・米飴・・・大さじ2
・ブランディ・・・大さじ1

作り方
寒天は洗って水をしぼり、細かくちぎって1カップの水に漬けて、30分おきます。
こし梅と黒砂糖はよく混ぜておきます。
寒天を煮溶かし、?を加えてブランディを混ぜ、流し箱に5mmの厚さに流し固めます。
好みに切り分け、竹の皮にのせます。
 
■梅肉和え
材料(4人分)
・梅干し・・・3個
・けずり節・・・少々
・しょうゆ・・・小さじ1
・根菜・・・120g
・ごま油

作り方
梅干しは種をとり、みじん切りにし、
 けずり節、しょうゆと混ぜて、根菜の油炒めしたものと和えます。

     (了)

 

 

 ★にら


昔から、北海道や東北地方などでは、ニラを盛んに食べ
てきた。
それというのも、ニラには優れた保温作用があるからだ。
 
ニラを刻みこんだ味噌汁や雑炊をたびたび食べていると、
耐寒力がうんと高まる。
それと同時に、冷え性、寝小便、神経症、シモヤケなど、
冷えから来るいろいろな障害もすっかり治ってしまう。
 
そればかりかニラには、生殖腺の機能も盛んにする作用
もあるので、性的能力も大いに増強される。
特に、男性の性機能の強化に役立つことから「起陽草」
という別名もつけられているほど、精力減退や早漏など
に卓効をあらわすのである。
 
このニラも、戦前は、東京の八百屋ではみられなかった。
寒冷地の人達に愛されたニラもその特有の臭気のために、
都会人には敬遠されたわけだ。
 
しかし、この臭気成分には硫黄質が含まれているので、
すぐれた殺菌・防腐作用を表す。
腸内に有害細菌が繁殖するのを防止するのである。
 
加えて、ニラの揮発成分は、胃壁を刺激して胃液分泌を
促し、繊維は腸の働きを盛んにする。このため、ニラは
腹痛や下痢症に卓効を表す。
消化機能障害を根本的に直し、体力回復を促すのである。
 
ともあれ、食品公害時代に生きる現代日本人は胃腸機能
が大きく狂わされているから、健胃・整腸効果の大きい
ニラを大いに利用すべきだ。
胃腸機能の失墜こそ、すべての慢性病の元凶なのである。
 
またニラには、カロチン、ビタミンB1、B2、Cなど
が豊富に含まれているが、食べることによってビタミン
B1の補給効果が飛躍的に大きくなるという特性を持っ
ている。
熱によっても破壊されにくいビタミンCが、B1の吸収
をよくする上に臭気成分である硫化アリルがB1と結合
して、B1の吸収や体内保留を助けるからだ。
 
ビタミンB1を十分に補給することは、穀物中心食であ
るわれわれ日本人にとって、特に重要である。澱粉質を
スムーズに代謝して、エネルギーを効率よく生産するた
めにはB1が大量に必要だ。
白米や精白小麦製品を常食していると例外なくB1欠乏
になるから、せいぜいニラを食べるべきだ。
 
ニラは懶人草(らんじんそう)ともいわれる。懶とは、
なまける、めんどうくさがるの意。
一年中栽培できるし、摘めば次々と新芽が出てくるから、
なまけ者がつくる野菜としてはもってこい、というわけ
である。
 
ニラは葉緑素や鉄もたっぷり含まれているから、貧血に
有効で、鼻時の出やすい体質にも有効だ。
また不眠症の人はニラを枕元において匂いをかぐとよい、
ニラをもんだ汁をつけると止血効果がある、痔にはニラ
を煎じた汁で患部を洗うと有効・・といった即効的効果
もある。

■にらのごまみそ

材料(4人分)
・にら・・・300g
・油揚げ・・・2枚
・しょうが・・・1かけ
・黒ごま・・・大さじ2
・ごま油・・・大さじ3と小さじ1
・だし汁 1/2カップ
・麦みそ・・・大さじ2
・自然酒・・・大さじ1
・みりん・・・大さじ1と1/2

<作り方>
・にらは5cmに切り、油揚げは熱湯で油抜きして水気を取り、
 千切りにし、しょうがも千切りし、黒ごまは香ばしく炒っ
 ておきます。

・ごま油大さじ2杯を熱し、しょうがを炒め次ににらを加え
 て塩少々で炒めて取り出し、さらにごま油大さじ2杯で
 油揚げをサッと炒めます。

・ごま油小さじ2杯、だし汁、みそ、自然酒、みりんを合わ
 せて弱火でよく練ります。

・にらと油揚げを、器に盛りつけ、ごまみそをかけて
 召し上がってください。

    (了)

 

 

 

 ★ほうれんそう


緑黄色野菜というと、大抵の人はほうれんそうを思い浮
かべるほど、なじみの深い野菜だが、このペルシャ原産
の青菜は、ほかの野菜とちょっと毛色が違っている。
 
即ち、リジン、トリプトファン、シスチンなどのアミノ
酸が多いというように、蛋白質の組成が動物性蛋白質の
それに似かよっているのである。
勿論ほうれんそうは植物性食品だから、消化器官に余分
な負担をかけて血液をひどく汚す、ということもない。
 
優秀な蛋白組成は有効に生かされる。
その結果、体蛋白の合成が促され、体力の増強が図られる。
ほうれんそうを食べて元気モリモリ、というポパイの話も、
まんざらデタラメとばかりはいえないわけだ。
 
また、下垂体ホルモンの分泌を滑らかにする。
下垂体の働きが順調になると、内分泌機能全体のバランス
が回復されるために、太りすぎの人は体を引き締め、やせ
すぎの人は健康的な肉付きの体になる。
 
勿論いまあげたような薬効は、たんぱく質だけがもたらし
てくれる功績ではない。ほうれんそうに含まれたビタミン
類、ミネラル類も大いに力となっている。
 
ほうれんそうが貧血、カゼに卓効をあらわすのも、それら
の有効成分が総合的に働くためだ。
即ち豊富に含まれるビタミンCは、胃酸分泌を正常化させ、
ビタミンAは粘膜の抵抗性を強化し、鉄、葉緑素、葉酸、
ビタミンKなどは赤血球の造成を促す。
いずれも、貧血やカゼの防止に重要な条件ばかりだ。
 
貧血でも足のむくみやだるさはおこるが、脚気でもおきや
すい。ほうれん草にはビタミンB1も多く含まれるから、
脚気にも有効である。
 
ビタミンAを豊富に含むほうれん草は、美容効果もきわめ
て大きい。皮膚の過敏症を直し、肌荒れやニキビを治し、
肌のたるみを防止する。
 
また、とく主成分のピオチンがあって、脱毛や湿疹を治す
効果を持っている。
ところで、ほうれん草は蓚酸(しゅうさん)を多く含んで
いるので調理上、ちょっと注意が要る。
蓚酸は大量に摂るとカルシウムの吸収を悪くしたり結石症
を起こしやすいから、ナマで大量に食べることはやめたい。
必ずゆでるか、油炒めして十分に加熱して用いれば、蓚酸
はすっかり処理されるから、まったく心配はいらない。
特に油で調理すると、ビタミンAなどの脂溶性ビタミンの
吸収が効果的に行われる。
 
繊維が軟らかいことに加えて、独特の甘味とヌメリがある
ことが、ほうれんそうの特有のうまさを生み出しているが、
それが子供のほうれんそう嫌いを招いているのだから皮肉
である。
無理に食べさせることはないけれど、みすみす捨て置くに
は惜しい薬効食品。
スープの実にする、ごまで和える、のりで巻く・・・など、
おいしく食べられる工夫をして、活用したいものである。

■ほうれん草とモチの炒め物

材料(8人分)
・ほうれん草・・・1束
・干しモチ???1切れを16枚に薄く小口切りしたもの48枚
・桜エビ・・・1/3カップ
・にんにく・・・1片
・ごま油・・・大さじ2
・自然塩・・・小さじ1
・しょう油???少々
・揚げ油

<作り方>
・ほうれん草は、サッと塩茹でして水に取り、水気をきって
 長さ3cmに切ります。
 にんにくはみじん切りにし桜エビは熱湯をかけてザルに上げ、
 水気を取ります。

・大さじ2杯のごま油でにんにく、塩を加えて炒め、さらに、
 ほうれん草を加えて強火で手早く炒めます。

  桜エビ、揚げモチを加えて炒め、鍋肌からしょうゆ
   少々ふり香りをつけます。

手早く仕上げるのが、美味しく作れるコツです。
鍋に入れたままにしないで、すぐに器に盛りましょう。

    (了)

 

 

★ みそ
 
みそは、栄養分析には現れない効果、すなわち「プラスア
ルファの効用」のきわめて大きい食品である。
みそには生きた微生物がたくさん繁殖しており、それが腸
内に入ってからめざましい活動を開始するからだ。
味噌の薬効のほとんどは、この微生物によってもたらされ
るもの。
 
だから良質の微生物がたくさん繁殖していなければ、みそ
としての価値はほとんどない、といえる。
いかに基準量以下とはいえ食品添加物(化学薬品)が加えら
れているものは感心しない。
昔ながらの方法で、じっくりと時間をかけてこしらえた本
物のみそを用いることが重要である。
 
みその主原料は、いうまでもなく大豆。
大豆は「畑の肉」といわれるほどで、粗蛋白、脂肪、炭水
化物、ビタミン、ミネラルなどの成分組成は申し分ない。
 
その大豆にコウジを働かせ、発酵させて、みそと呼ばれる
食品に変身させると、消化されにくいという大豆の難点が
除かれるとともに、繁殖した微生物による数々の効用が加
わる。
 
まず第一に挙げなければならないことは、動物性アミノ酸
がたっぷりと含まれていることだ。
植物性食品を摂りながら、動物性アミノ酸が豊富に補給で
きるわけで肉食と違って血液を酸毒化する心配もないから、
みそを常食していると、スタミナは大いに増強される。
 
みそに含まれるメチオニンは強肝物質といわれるもので、
たばこのニコチンや、アルコールの代謝産物であるアルデ
ヒドなどの毒素を、すみやかに解毒する作用をもっている。
酒やタバコをたしなむ人には、みそは必需食品である。
 
同時にジピコリン酸も含まれているので、みそには、放射
性物質を吸着して、そっと体外に排泄させる働きもある。
 
また、みそにはリノール酸やレシチンがあるから動脈硬化、
高血圧、脳卒中、心臓病の防止に大いに役立つ。
一般には、みそは多量の塩分を含んでいるから、高血圧に
は有害だといわれているが、自然塩なら大丈夫。
それに十分に熟成させてあるみそであれば、それに含まれ
る塩分は、食塩とは全く違った姿になっていて、何の心配
もいらない。
 
すぐれた整腸作用をもっていて、炎症を解消する効果の大
きいみそは、アレルギーの追放にも、断然力を発揮する。
 
みそ料理の代表といえば、なんといってもみそ汁で、日本
の長寿村では、例外なくみそ汁が愛好されている。
みそと健康長命が密接な関係のあることは、以上に述べた
事柄からも十分に納得できよう。
 
加えて、美肌づくりにも大いに貢献する。
皮膚は内から外へと細胞を押し出して新陳代謝をしている
から、みその浄血効果で内側の皮膚細胞が健全化すれば、
自然に美しい肌に変わっていくはずである。
 
■ しぐれみそ
(材料)
・豆みそ・・・300g
・玉ねぎ・・・200g
・れんこん・・・70g
・にんじん・・・50g
・しょうが・・・10g
・ごぼう・・・60g
・にんにく・・・10g
・ゆずの皮・・・5g
・ごま油・・・大さじ8
・だし汁・・・1カップ

(作り方)


野菜は全部みじん切りにします。


ごま油を熱し、にんにく、玉ねぎを炒め、色がついてきましたら、
 ごぼうを炒め、れんこん、にんじんを加え、みそをだし汁で溶い
 て加えて、よく練り、一煮立ちしましたら、しょうが、ゆずの皮
 を加えてフタをして、弱火で煮つめます。

※多くの根菜類が、きざみ込まれていますから、体を温め、病気の
 方に是非おすすめしたいみそです。
※お湯でといていただければ、即席のみそ汁ができます。

    (了)

 

 

★しょうゆ
 
日本的な味のパターンのもとになっているのは、しょうゆである。
日本人にとっては、一日として欠かすことのできない調味料だ。
外国に住む日本人では、材料は何であれ、しょうゆで煮つけたり、
しょうゆをつけて食べたりすることで、日本料理への切ない郷愁
をなんとかなだめられる、ということだ。
 
この日本食を代表する味が、いまや世界の味になろうとしている。
しょう油はソイソースと呼ばれ、人気急上昇中なのだ、とはいえ、
しょうゆが海外流出するのはいまにはじまったことではない。
フランスのルイ14世 (1638~1751年)は、宮廷料理の花といって珍重
した、という記録もある。
 
しょう油の本質は、塩分18%を含む塩味料である。けれど発酵・熟成
によって、その塩分はすっかりカドが取れた刺激性の少ないものと
なっている上に、実に多彩な有効成分が含まれているのである。
 
まず、うま味成分としてグルタミン酸、アルギニン、リジンなどの
各種アミノ酸が含まれる。
原料である大豆、小麦からきたものだ。
わずかに酸味があるのは、発酵によって生じた乳酸が含まれるためで、
これがしょうゆに独特の重みのある味をつけている。
 
しょうゆの味を引き締めているのは苦味成分で、食塩のなかのマグネ
シウム塩や、原料のタンパク質の分解産物であるペプチドなどによる
ものである。それから、ブドウ糖、グリセリン、アミノ酸がまろやか
な甘みを添えている。しょうゆ独特の色は、熟成中に生まれるソヤメ
ラニン酸による。
 
香気成分がまた大変なもので、発酵によって生じたアルコール成分に
加えて、コーヒー、パイナップル、バラ、アーモンドなどの香気成分
までもが含まれる。
 
これらの複雑な成分が総合されて、しょうゆは、塩分補給という本来
の目的のほかに、うま味・香りをつけ、生くささを消し、ダシの味を
強め、素材の風味を引き立てる・・・・・・といった働きをする。
 
日本の風土が生んだこの最高級の調味料は、総体的に淡白な味の穀菜
魚食をおいしく頂けるようにするための、大自然の恵みなのである。
だから、しょうゆに親しむことは、日本的な味覚を守り日本の伝統的
食事パターンを持続することにつながっていく。
そうなれば、必然的に日本人の健康は守られるわけだ。
 
味覚の混乱・無国籍化は不自然食品をはんらんさせ、健康の失墜を招く。
ケチャップ、マヨネーズその他得体の知れないソース、ドレッシング類
は極力避けて、しょうゆを活用するよう心がけたい。
 
もちろん昔ながらの方法で作った本物のしょうゆでなければ意味はない。
脱脂大豆を用いたもの、アミノ酸で化学合成されたもの、合成保存料を
加えたものなどは失格だ。
 
 
■ れんこんのしょうゆ漬け

(材料)
・れんこん・・・400g
・米酢・・・1/4カップ
・にんじん・・・5cm
・白ごま・・・大さじ2
・しょうが・・・1かけ
・みりん・・・大さじ3
・しょうゆ・・・1/2カップ
・ミネラル水・・・1/2カップ

(作り方)
れんこんは暑さ5mmに切り、ざるの上で、米酢を加えた熱湯を通し、
 日陰干しにしておきます。


にんじんは細い千切りにし、熱湯をかけてざるに上げ、水切りして
 おきます。


白ごまは香ばしく炒って粗ずりし、しょうがは薄切りにします。

鍋にしょうゆ、みりん、ミネラル水、しょうがを入れて煮立て、
 10%に詰まったら、そのまま冷まします。


容器に材料を入れ、重石をして冷暗所に一晩起きます。

    (了)

 

 


★黒豆

いつか雑誌に「黒豆の煎じ汁を飲んでいる」という、ある
歌手の談話がのっていた。
なかなか賢い人なのだな、と見直したことを覚えている。
黒豆は、美声・美肌づくりに非常に効果的な食品なのである。
 
黒豆というのは、ほかでもない、正月のおせち料理に加え
られる真っ黒い豆である。大豆の一種なのだがほかの種類
と違って、不思議な薬効を持っているのだ。
種皮の色素成分、及びその色素の代謝に関係している酵素、
その他の有効成分などがカギになっているのかもしれない。
 
美声作りに役立つのは、どの成分なのかははっきりしない。
が、黒豆は呼吸器系に卓効をあらわすことは確かだ。
 
昔から民間療法では、黒豆は咳の妙薬として盛んに用いら
れてきた。
黒豆に、それの約4倍量の水(ミネラル水なら、なお結構)
を入れ、火にかけ10分くらい煎じた上ずみ液をお茶がわり
に飲むのである。
 
黒砂糖かハチミツで甘味をつけても良い。
これは咳だけではなく、気管支炎やぜんそくにも効く。
呼吸器の弱い人は、愛用してみるといいだろう。
 
それだけでなくこの黒豆の煎じ汁は、脚気、胃潰瘍、腎臓
病にも有効。
これは、黒豆のすぐれた解毒作用によるものと考えられる。
 
黒豆には、代謝を促進するアスパラギン酸、血液を浄化する
レシチン、さらにウレアーゼをはじめとした各種の酵素が含
まれていて、解毒・浄血器官である肝臓・腎臓機能の強化に
卓効をあらわす。
 
この解毒効果は、黒豆を普通に煮て食べていても得られる。
また、薬剤によって中毒を起こした場合には、黒豆と天草
(かんぞう)の煎じ汁をどんどん飲むと良い。
 
黒豆2対天草1の割合(容量比)で、約4倍の水を加えて
半量になるまで煎じ、さましたから飲むのである。
 
肝臓・腎臓機能が強化されると血液がきれいになり、血管も
若々しく保たれる。
だから、黒豆を常食していると、シミや吹き出ものが治って
肌はきれいになる。
 
加えて、日本人に不足しがちな、リジン、トリプトファンな
どのアミノ酸が、豊富な酵素と共存するおかげで有効に活用
されるから、体の冷えがとれ、スタミナも増強される。
そのため、精力減退や不感症気味の人、また母乳の出の悪い
人には特に有効だ。
 
黒豆を早く、軟らかく煮るには圧力釜(あるいは圧力鍋)を
用いればよい。味付けは白砂糖はやめたい。
白砂糖は血液を汚すから、せっかくの黒豆の薬効も半減する。
 
アレルギー体質の改善にも、黒豆は大いに役立つ。
普通に煮食すればいいが、豆乳をつくって飲むのも良い。
 
黒豆を洗って、一晩水に浸しておき、指で押して二つに割れる
ぐらいに軟らかくなったらミキサーに水ごと入れ、すりつぶす。
布でこした汁を火にかけ、5分ぐらい加熱、適度に水を加え、
自然塩、はちみつで味を調えると飲みやすくなる。

■ 黒豆ようかん

<材料>
・黒豆・・・1/2カップ
・ミネラル水・・・3カップ
・寒天???1本
・米あめ、黒砂糖・・・各大さじ2
・自然塩・・・小さじ1

<作り方>
黒豆とミネラル水1と1/5カップを圧力釜に納め、強火にかけ、
 沸騰したら火を弱めて25分間にて火を止め、そのまま自然
 放置します。

寒天は水洗いして小さくちぎり、1カップのミネラル水に30分
 間漬けてから、ゆっくり煮溶かします。

煮上がった黒豆に、ミネラル水4/5カップを足してミキサー
 にかけ、なめらかにします。

煮溶かした寒天に?と米飴、黒砂糖、自然塩を加えてよく混ぜ
 ます。

流し箱(タテ14cm、ヨコ12cmくらい)をぬらて?を流し込み、
 冷やして固めます。好みの大きさに切り分けます。

    (了)

 


★のり
 
江戸時代に日本に来た外人は、?日本人は紙の家に住んで、
黒い紙を食べている?といって驚いたという。
住まいに使われている紙とは、障子やフスマのことで、
食べている黒い紙とは乾燥のりのことだ。
 
このペラペラして磯の香の漂う食物は、ステーキやケチャ
ップになじんだ舌にはなかなか受け入れがたいものらしい。
それだけ日本食独特の風味をもった食品なのだ。
 
乾燥のりを食べる習慣は、世界の中でも日本と韓国、北朝鮮
だけ。この点でも、わが国とこれらの国とは、浅からぬ縁で
結ばれているわけ。
ともかく、日本人ほどのり好きな国民はいない。
のりが、日本人の健康に欠かせない食物であることを、体で
知ってきたためであろう。
 
のりは、他の海藻と比べると、粗蛋白、ビタミンA、B2が多
いのが特徴。晩秋から翌春までの寒期に生育するため、のり
自体の抵抗性を強めるために、これらの有効成分を確保する
必要があったのであろう。
それがそっくり、われわれの健康に役立つのだ。
すなわち、腸機能を整え、スタミナを増強し、肌や髪を美
しくする。
 
このほか、鉄、カルシウム、リンも多く、造血・浄血作用を
もち、とくに生理機能全体の調整に偉力をあらわす。
このため、のりを常食していると、のぼせ、息切れ、めまい
などが解消される。また、血管の硬化を防ぐので、高血圧、
脳卒中の防止にも有効だ。
 
田井洋子著『魚と貝の四季?には、次のような話が紹介され
ている。
大島(東京都)のある宿の主人はいう。

「自分は若い頃、胸を病んで、栃木の山の中からここ大島に
 転地療養に来た。
 医者にもかからず、ただ毎日海を見て暮らし、のりや小魚
 を食べていただけであったが、いつの間にか病気は治って
 しまって、ここで宿を始めた? と。
 
海辺の空気には、体によい陰イオンがいっぱい含まれている。
すがすがしい空気の中でせっせと散歩もしたであろう。
心の平安を得たということもあったに違いない。
いずれも浄血を促す条件だけれど、やはり、のりや小魚など
の浄血食を食べていたことが、健康回復の決め手となったと
いえよう。
 
あぶると香ばしくなるのは、ジメチルサルファイドが芳香を
発するためで、この物質は硫黄分を含むしょう油の香気と同
系統のもの。いずれも日本食らしさを生み出してくれる代表
的な食品であることを考えると、この香りは日本人の感覚に
よほどマッチするものらしい。
 
のりには、生のり、素干し、焼きのりほかに、味つけのりや
佃煮もあるが、これには白砂糖、化学調味料、保存料などの
加えられているものが多いから要注意だ。
 
 
■のり澄まし汁
材料(4人分)
・のり・・・1/2枚
・こんぶだし汁・・・4カップ
・干ししいたけ・・・2枚
・根三つ葉・・・50g
・自然塩・・・適量
・しょう油・・・適量

<作り方>
 干ししいたけはだし汁のなかでもどし千切りにし、
 根三つ葉は根もきれいに水洗いし、長さ2cmに切ります。
  しいたけを加えてだし汁を煮立て、調味し、
 火からおろし際に三つ葉を加えて、椀に盛ってから
 のりを散らします。
 
■のりの包み揚げ
材料(6人分)
・のり・・・2枚
・青のり粉・・・少々
・そば粉・・・80g
・玉ねぎ・・・150g
・グルテンバーガー・・・40g
・ミネラル水・・・少々
・自然塩・・・小さじ1/3
・しょう油・・・大さじ1弱
・ごま油

<作り方>
①玉ねぎをみじん切りして大さじ1杯の油で透きとおるまで炒め、
 グルテンバーガーを加えます。

①にそば粉、水、塩、しょう油を混ぜ、よく練り、天ぷらの
 衣よりも固めにします。
 のりを6等分して?をスプーンですくってのせ、青のりをふり
 四隅をしぼって包み、油で揚げます。

    (了)

 


★納豆

「納豆のない朝食なんて・・」というほどの思い入れは、
納豆売りの声で目を覚ました関東人のものだった。
だが現在は、人の流動の激しさゆえか関西人の納豆愛食家
も大変多くなっている。
 
納豆は普通、煮大豆に納豆菌をふりかけ発酵させてつくる。
 
糸引き納豆が生み出されたいきさつについては諸説があっ
て定かでない。

「江州坂本に出陣していた秀吉のもとに兵糧として送られ
た大豆の俵が、道中、雨にあたってぬれたために、発酵し
て糸を引いた。それを口に入れてみるとすこぶるうまかった」

という説。
 
また

「仏教僧が、うっかり置き忘れた煮豆の残りが発酵していた
のにヒントを得て寺の納所でつくられるようになった」

という説もある。
 
いずれにしてもヒョンなきっかけから自然発生的に生み出
されたものが、いろいろと工夫を重ねて人為的につくられ
るようになり、今日の納豆に発展してきた。
 
まず、納豆そのものの成分組成が実にすばらしい。
ビタミンB2はナマの大豆のときの5~6倍含まれている。
納豆を常食していると、疲れにくくなり、年よりもずっと
若やいだ感じになる。
これらを支えているのがB2と考えられる。
 
粗蛋白の含有量も多い。
しかも、それは納豆菌の働きによって大変消化しやすくなっ
ている。だから、胃腸への負担を極力軽くした上で有効成分
を効率よく補給する必要のある頭脳労働者、高齢者、子供な
どには、特におあつらえ向きの食品だ。
 
さらに、植物性アミノ酸がたっぷり含まれているのも、発酵
食品である納豆の特徴だ。つまりそれは納豆にたくさん繁殖
している微生物の構成成分なのだ。
だから、肉、魚、牛乳をことさら摂る必要はないわけ。
しかもそれら動物蛋白食品のように血液を酸毒化する心配も
ないから、納豆は正真正銘の健脳食・スタミナ食である。
 
以上の効用は、いってみれば大豆の有効成分が増幅され、
消化されにくいという欠点が長所に変えられたものだ。
それだけだって大したものなのに、体内に入ってからプラス
アルファの効用を表すのが、発酵食品である納豆の神髄だ。
 納豆に盛大に繁殖している微生物が腸内細菌の性状を健全化
するのだ。異常発酵を解消し、毒素の発生をおさえるから、
必然的に血液はきれいになっていく。
 
納豆はごまかしようのない自然食品であることも一つの特色だ。
納豆菌が生きていれば、食品添加物などの入り込む余地はない
わけである。そればかりか、ネバネバの中に含まれているジピ
コリン酸は、放射性物質を体外につまみ出す働きをする。
納豆は貴重な抗公害食品である。

■たくあん納豆

材料(4人分)
・たくあん・・・小1/2本
・納豆・・・1/2個
・ちりめんじゃこ・・・適宜
・自然酒・・・大さじ1
・みそ・・・大さじ5
・黒ごま???大さじ1

<作り方>
・たくあんは千切りにし、納豆は細かく刻みます。
 納豆は自然酒を振りかけて起きます。

・材料を全部混ぜ、器に盛って、黒ごまの香ばく炒ったもの
 をかけます。
 
■もちずり漬け

材料(5人分)
・納豆・・・1個 
・白菜の葉・・・4枚
・自然酒・・・小さじ2
・しょう油・・・大さじ2
・自然塩・・・少々

<作り方>
・納豆は荒めにきざみ、白菜は細かく小口切りにし自然塩を
 ふっておきます。

・納豆に自然酒としょう油を加えて混ぜます。

・白菜の水気をしぼり、?と合わせて、20~30分ぐらい漬け
 ておきます。

 好みでゆずを加えてもおいしいです。

    (了)

 



★キャベツ

原産地は地中海沿岸だから、はじめにキャベツの味に親しんだのはギリシア人たちであろう。
それが北欧の国々に伝えられ、厳寒地でも栽培できる、しっかりと玉に巻く品種に改良された。
わが国でキャベツが一年中出回るようになったのは戦後になってからで、そのうちでも3~5月
が旬の新キャベツは最も味がよい。
 
キャベツというと、最近は胃潰瘍に効くということで、大もてだ。
確かにビタミンA、B1、C、U、カルシウムなどの抗潰瘍成分がたっぷりと含まれている。
 
キャベツに含まれるカルシウムは、量的にも多くしかも吸収されやすい。
このカルシウムが、崩れた組織の補修をして潰瘍を治す。
同時に骨へのカルシウム補給を促すので、高齢者の骨折防止に役立つ。
また神経を落ち着かせてイライラを防止するから、寝つきの悪い人は利用するとよい。
さらに、高血圧の人の興奮性をおさえるのにも有効だ。
 
ビタミンUは抗潰瘍性ビタミンといわれているもので、キャベツにはたくさん含まれている。
そこで、キャベツの中のUを抽出して抗潰瘍薬にするという発想も当然生まれてくるわけだが、
より自然により確実に潰瘍の根治をはかるためには、天然の食品であるキャベツをそのまま用
いて、各種の成分を総合的に取るほうがよい。
ジューサーでキャベツ・ジュースにして利用する方法が最も効果的だ。
 
キャベツの中のビタミンCも、潰瘍に有効だ。
Cは、粘膜や内臓の出血傾向を防止する作用を持っているからだ。また、C欠乏では疲れやす
くなり、睡眠障害を起こしやすいがキャベツの常食によってこれらも防止できる。
 
キャベツの美容効果もすばらしい。
クエン酸、コハク酸などの有機酸が新陳代謝を盛んにして、肝臓を強くする。
各種酵素は腸内の異常発酵を防止して胃腸を健全にする。
このため、整腸、浄血、貧血防止がはかられ、皮膚生理は正常化される。
キャベツを常食していると、シミや吹き出物が自然に治っていくというのも当然の話であろう。
 
料理のつけ合せにはキャベツの千切りが盛んに用いられる。
キャベツには蓚酸などのアク成分が少なく、適度の甘味(糖分)と辛味(硫黄化合物)が含まれ、
繊維も比較的軟らかい・・・・ナマ食にはおあつらえ向きの特性を備えているからだ。
 
その千切りキャベツをパリッとさせるために、たいていは切ってから水に浸す方法がとられている。
確かに口当たりはよくなるけれど、水に溶けやすい成分が溶け出してしまうから、なるべくなら
冷蔵庫に入れて適度に冷やす程度にとどめたい。
 
体の冷えやすい人は十分に加熱したものをとるようにしたい。
たとえ熱に壊されるビタミンがあったとしても、有効成分のすべてが失われてしまうわけではないし、
加熱することによって、利用しやすくなる成分もある。
体の機能が減退して元気のない人には、加熱の薬効が有効である。
その際は、煮汁も一緒に利用することが大切だ。

■ロールキャベツ

材料(5人分)
・キャベツの葉・・・5枚
・グルテンバーガー・・・100g
・玉ねぎ・・・30g
・にんじん・・・20g
・くず粉???大さじ1
・パン粉・・・1/2カップ
・ごま油・・・大さじ1
・自然塩・・・小さじ1/2
・だし汁
・ローリエ・・・2枚
・完全粉(小麦を皮ごと粉にしたもの)
・パセリ・・・少々

<作り方>
・キャベツはサッとゆでて、軸をうすくそぎ、たまねぎ、
 にんじんはみじん切りに。

 具を全部混ぜ、5等分に分けておきます。

・キャベツの葉の水気をふき、まな板に広げて軽く完全粉
 をふります。

・キャベツの軸の上に具をのせ、中頃まで巻き、両端を折り、
 先まで巻いて楊枝で止め、鍋に並べ、だし汁をひたひたに
 入れ、煮込みます。
 塩少々、野菜くず、ローリエも入れて弱火でゆっくり煮込
 みます。

・味を調え、器に盛りスープも入れて、パセリを飾ります。

    (了)

 

★ピーマン

ピーマンが日本の食卓に完全に定着したのは昭和35年頃
で、以来、どこの八百屋の店頭でも見られる。
それは大変に結構だが、最近では一年中並べられている。
これは完全な行き過ぎだ。
季節はずれのピーマンでは、薬効よりも害作用のほうが
大きいと考えて、まず間違いない。
 
ベル形をし、果皮が厚く、辛味がなく特有の香りのある
この食品を、ピーマンというのはフランス語の呼び方。
英語ならスィート・ペッパー(または単にペッパー)だ。
 
ともあれ、夏の健康に欠かせないビタミンAとかCが、
他の野菜に比べるととびぬけて多いのだからありがたい。
A、Cとも体の抵抗力を強化して、夏ばての防止・回復
に卓効をあらわす。
両者とも、細胞と細胞をしっかりとつなぎとめるニカワ
質の生成に不可欠な成分なのだ。
 
ニカワ質が十分につくられれば、組織がたるんだり毒素
に対する防衛力が弱くなる弊害などは避けられる。
 
熱い季節には食欲がなくなりがちで口当たりのいいさっ
ぱりとした食物や冷たい飲み物を多くとるから、組織も
たるみがちで、暑さ負けしやすい。
またそんな人は涼しい季節になって食が進むようになると、
組織は膨張して肥満になりやすい。
 
だから、夏場は涼しく過ごすための工夫のほか、組織の
抵抗力を維持・強化することも併せ行うことが重要である。
その際、ピーマンが大いに役立つのだ。
 
ピーマンは脂肪代謝をスムーズにする作用を持ち血液中
に中性脂肪が過剰になったり、コレステロールが血管に
沈着するのを防止するから、動脈硬化や高血圧に有効で
ある。
 
それと同時に、物質代謝全般を活性化するので、糖尿病、
肥満体の人も大いに活用するとよい。
また、神経細胞の抵抗性を高めるのでノイローゼの防止
にも役立つ。
 
視力強化作用を持つのも、ピーマンの特性の一つ。
物質代謝が促されて、老廃物の排泄が進むと血液はきれ
いになる。
それにビタミンA効果がプラスされ、目の疲れが取れ、
機能も回復されるのだ。同じ作用によって髪や爪の色艶
もよくなる。
 
ピーマンには、カルシウム、鉄も含まれ、毛細血管を強
くするビタミンPもある。
そのため、皮下出血や血行不順を防いで、紫班症などの
皮膚障害を治す。
また、メラニン代謝を良くする作用もあり皮膚の抵抗性
を強めるビタミンDも含まれるから、色黒、シミ、ソバ
カス、かぶれ、吹き出ものなどの美容障害に効く。
 
ピーマンは生のままサラダに加えても、独特のほろ苦さ
が味わえて楽しいが、油炒めにすれば薬効的にはより望
ましい。油(植物油)を用いると、ビタミンAの利用率
が高まるのである。
なお、加熱すると軟らかくなり、カサも少なくなるから、
摂取絶対量も多くなる。
これは他のビタミンにおいても同様で、結局は効率よく
摂取できるのである。

■玄米ピーマン詰め

材料(3人分)
・玄米ご飯・・・300g
・たまねぎ・・・100g
・にんじん・・・70g
・小女子・・・適宜
・植物性粉チーズ???大さじ1
・ピーマン・・・6個
・自然塩、こしょう・・・少々
・ごま油・・・大さじ1

<作り方>
・たまねぎ、にんじん、小女子をみじん切りにしておきます。

・ピーマンは半分に切り、中身をきれいに取っておきます。

・鍋を熱し、大さじ1杯のごま油で、みじん切りにした材料
 を炒め、ご飯を加えてさらに炒め、塩、こしょうで調味し
 ます。

・ピーマンの内側に、塩を少々ふり、?をつめて上をなめら
 かにし、植物性粉チーズを少々ふりかけます。

・180度のオーブンで、8分ぐらい焼きます。
 トマトソースなどをかけて召し上がってください。

    (了)

 

 

★胚芽

植物の種に、水、日光、熱などの適当な条件を与えると
発芽する。
その発芽部位だけを取り出したものが、健康食品として
の胚芽である。
 
発芽能力をもつということは、新しい生命体を生み出すた
めに必要な有効成分をすべて含んでいる、ということだ。
実際、胚芽には、現在わかっているだけでも、ビタミンA、
B1、B2、B6、B12、E、プロビタミンC、ニコチ
ン酸、パテント酸、葉酸、及びミネラル、酵素類と多彩だ。
いわば胚芽は生命のエッセンスなのである。
 
その胚芽の生理作用を一言でいうと「血液性状の異常を、
きわめて短期的に正常な状態に戻す」ともいえる。
 
例えば血漿蛋白が多すぎる場合にはそれを減少させ、逆に
低蛋白血漿の場合にはそれを増大させ、いずれも正常値に
復元させるのである。
 
前者の例としては貧血症があり、後者の例には肉食による
基礎体力の低下が挙げられる。
貧血症はひどくなると、不妊症や心臓病などの原因となる
もので、今激増している貧血症は昔のそれとはまったく違
って、高蛋白性すなわち栄養過剰性の貧血症だ。
この新しいタイプの貧血症を根治させるためには、胚芽が
必要不可欠である。
 
一方、肉、牛乳、卵を多食している人は、常識的には意外
と思われるかもしれないけれど、低蛋白になりやすい。
じつは、この事実こそ、動物性蛋白食品が、我々の体の
蛋白源となっていない事を示すもので、肉食がスタミナ食
でないことの動かぬ証拠なのだ。
ともかく、低蛋白を放置すれば、体力低下、精力減退を招く。
胚芽は、そのような弊害を確実に解消してくれるのである。
 
同様に、血糖や血圧に対しても、胚芽は目覚しい調節作用を
示す。また、胚芽の脂肪にはリノール酸などの不飽和脂肪酸
が多く含まれているので、血液中の余計なコレステロールを
除去して、動脈硬化を防止し、血管の若返りをはかる。
 併せて、ビタミンの効率のよい補給源でもある。
Eは副腎皮質ホルモンの分泌を促し、抗ストレス力を高める。
それで、心身の過敏症を沈めるので、イライラやアレルギー
の防止に大いに役立つ。
Eはまた、脳下垂体ホルモンの分泌をなめらかにする。
 
だから胚芽を十分にとっていると、筋肉の弱体化を防いで老化
を防止し、性欲や性的感度を高めるとともに、不妊症を治す。
さらに発毛障害(病的脱毛)を快方に向かわせる。
 
いうまでもなく、白米は胚芽欠乏食だから、白米常食に必発す
る自律神経失調症や便秘症も、胚芽を補給することによって
確実に解消することができる。
胚芽はすぐれた抗公害食品であってフィチン酸が、体内に侵入
した公害物質を体外につまみ出してくれる。
また、豊富なビタミン群が代謝を正常にするとともに、制ガン
作用を持つビタミンKも含まれている。

■胚芽プリン

材料(8個分)
・胚芽粉・・・1カップ
・くず粉・・・大さじ2
・豆乳・・・1/2カップ
・はちみつ・・・大さじ2
・自然塩???小さじ1/2
・寒天・・・1本
・ミネラル水・・・2カップ
・プリン型

<作り方>
?寒天は水洗いしてしぼり、ちぎって、分量の水に漬けて
 おきます。くず粉は、同量の水で溶きます。

?寒天、くず粉を混ぜて火にかけ、ゆっくりに溶かし、
 とろみがついてきましたら、胚芽、塩、豆乳、はちみつ
 を加えて練り合わせ、プリン型をぬらして流し込み、
 冷やし固めます。

■胚芽ヌガー

材料
・胚芽粉・・・大さじ10
・豆乳・・・大さじ4
・米飴・・・大さじ3
・植物バター・・・大さじ3
・ピーナッツ???50g
・自然塩・・・少々

<作り方>
・米飴、植物バター、豆乳、自然塩を小鍋に入れて煮溶かし、
 2~3分煮つめて胚芽粉とピーナッツを加えて練り、型に
 つめて固め、小さく切り分けます。

    (了)